MLB=大谷選手の元通訳を訴追、24億円超を不正送金容疑 米検察

Steve Gorman Julia Harte

[ロサンゼルス 11日 ロイター] - 米検察当局は11日、米大リーグ(MLB)ドジャースに所属する大谷翔平選手の元通訳、水原一平容疑者(39)を銀行詐欺の疑いで訴追したと発表した。

水原容疑者は、大谷選手の口座から本人に無断で1600万ドル(約24億5000万円)以上を不正に送金したとみられている。

当局は、大谷選手は被害者で、いかなる不正行為にも関与していないと結論付けた。

ロサンゼルスの連邦地方裁判所に提出された宣誓供述書によると、水原容疑者は2021年終盤から違法なスポーツ賭博を始め、多額の損失を出すようになった。大谷選手に何度もなりすまして銀行員を欺き、大谷選手の口座からの送金を承認させたという。

検察当局によると、水原容疑者は12日に裁判所に出廷する予定。罪状認否は行わず、保釈保証金を支払って保釈される見通しという。

銀行詐欺で有罪となれば最大で禁錮30年が言い渡される可能性がある。

エストラーダ連邦検事は、容疑者が大谷選手の銀行口座を無断で利用するために信頼されていた立場を悪用したと、記者会見で述べた。

また、大谷選手と水原容疑者の間で交わされた通信を詳しく調べたところ、賭博やブックメーカー(賭け業者)への送金承認に関するやり取りはなかったことが分かったという。

© ロイター