『金曜ロードショー』で森田宏幸監督『猫の恩返し』放送決定 5月3日に本編ノーカットで

スタジオジブリ制作、森田宏幸監督のアニメーション映画『猫の恩返し』が、5月3日に日本テレビ系『金曜ロードショー』で放送されることが決定した。

『耳をすませば』の原作者でもある柊あおいのコミック『バロン~猫の男爵』(徳間書店刊)を原作としている本作。『耳をすませば』の主人公・月島雫が描いた物語という発想の作品で、猫男爵の人形・バロンや、ブタネコのムーンといった猫が登場する。

高校生のハルは普通の女の子。車に轢かれそうになった猫を助けたが、その猫が猫の国の王子様だったため“恩返し”に猫の国に招待されることに。「このまま猫になってもいいかも」と感じたハルは徐々に猫の姿になっていき、一見天国に思えた猫の国の恐ろしさに気づいていく。その時、ハルを救うべく、猫の男爵・バロンが颯爽と現れる。ハルの相談に乗り、力になることを約束するバロン。しかし、そこに猫の大群が乱入し、ハルが“猫の国”へ連れ去らわれてしまう。果たしてハルは無事に元の世界に帰ることができるのか。

原作の『バロン~猫の男爵』は、宮﨑駿からの依頼で、柊がストーリーを考え、書き下ろし漫画にしたもの。宮﨑の依頼は、『耳をすませば』に登場したバロンとムタ(ムーン)、地球屋を使ってアニメの原作を描いてほしいというものだった。

柊は、物語を考え始めたとき、バロンとムタが活躍する以上、自分が普段書いている少女漫画ではなく、ファンタジーとして展開させていくことを考えたという。どこにでもいる普通の17歳の女子高生・ハルというキャラクターは、ファンタジーを書くにあたり、見る人が感情移入して、一緒に物語の世界に入っていける人物として考え出された。そして、猫男爵バロンを登場させるため、『耳をすませば』の雫が成長して書いた物語ということにしたことを明かした。

5月3日放送の『金曜ロードショー』では、番組後半に「ジブリ作品の様々な生きもの」を特集。本作で活躍するバロンやムタをはじめ、『魔女の宅急便』のジジや、『となりのトトロ』ネコバス、『もののけ姫』のヤックルやヤマイヌ、『ハウルの動く城』のヒンなどの魅力が紹介される。
(文=リアルサウンド編集部)

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