韓国ドラマや映画に釜山がよく登場するのは、釜山市が撮影に協力的なことも大きな理由だが、やはり素材の魅力抜きには語れない。釜山は絵になる港町なのである。
今回は釜山港のとっておきの撮影スポットをお教えしよう。
■「釜山港に帰れ」の別離の港は昔話、港の映え写真を撮る方法は？
50代以上の人に、「釜山と言えば？」と問えば、ほとんどの人が「釜山港に帰れ」と答えるだろう。若い人でも「ト～ラ～ワ～ヨ～ プーサンハンエ～ 会いたい～あ～な～た～」のフレーズは聞き覚えがあるだろう。
1970年代後半から1980年代前半にかけてチョー・ヨンピルをはじめとする韓日の多くの歌手が唄った「釜山港へ帰れ」は、それほどの大ヒット曲だ。ある意味、日本初の韓流と言ってよい。
あれから四十余年。今や釜山港はあの歌のような男女や兄弟の別離が似合う港ではなくなったが、今は今の魅力がある。
港町釜山で映え写真を撮る方法のひとつが、「海上」でカメラを構えることだ。釜山は日本の博多、下関、大阪、対馬と国際定期航路で結ばれている。その船が釜山港に接岸離岸するときがシャッターチャンスだ。
とくに絵になるのは、船が離発着する釜山港国際旅客ターミナルの建物とその南側の協成マリーナG7のツインタワー。そして、影島区と南区を結ぶ釜山港大橋だ。
釜山港国際旅客ターミナルは、ドラマ『シスターズ』10話で三姉妹の三女オ・イネ（パク・ジフ）と同級生のパク・ヒョリン（チョン・チェウン）が家族のしがらみから解放され、船で福岡へ旅立った場所だ。あのシーンは胸のすくような爽快感をもたらしてくれた。
■釜山港国際旅客ターミナルから見える出船入船も絵になる
映え写真を撮るためだけに国際定期航路は利用できない。ごもっとも。そう言う人は、釜山駅の北側から空中歩行路で結ばれている釜山港国際旅客ターミナルのテラスへ行くといい。
ここでは大小さまざまな客船の出船入船を捉えることができる。運がよければ、外国船籍の豪華客船とお目にかかれるだろう。
釜山基点のクルーズでも、映え写真は撮れる。釜山にはチャガルチ市場や南区のダイヤモンドベイなどに発着する多彩なクルーズ商品があるので、それを利用するのもいいだろう。
なかでも、クルーズの目玉である広安大橋は『D.P. -脱走兵追跡官-』3話でチョン・ヘインとク・ギョファンがオープンエアの観光バスで渡ったり、『ドクタースランプ』14話でパク・ヒョンシクとパク・シネが花火を眺めたところなので見逃せない。
