物価1年後「上がる」は83.3%に増加、値上げ鈍化も高水準=日銀調査

Takahiko Wada

[東京 12日 ロイター] - 日銀が12日発表した「生活意識に関するアンケート調査」(第97回<2024年3月調査>)によると、1年後の物価が「上がる」と予想する回答者の割合は83.3%となり、前回23年12月調査の79.3%から増加した。企業の価格転嫁の勢いが鈍る中でも、物価上昇を予想する人の割合は高水準を維持した。

1年後の物価の数値予想では平均値が9.4%上昇、中央値が5.0%上昇でともに12月を下回った。

5年後に「上がる」との予想も、12月調査の76.5%から80.6%に増加した。毎年の変化率予想は平均値が7.5%上昇、中央値が5.0%上昇だった。

日銀は2%の物価安定目標の実現には家計や企業のインフレ期待の高まりが重要と位置付けており、同アンケートは家計のインフレ期待の動向を把握する指標のひとつとなっている。調査期間は2月8日から3月5日。

© ロイター