米日関係は他国の利益を損なってはならない 中国外交部

米日関係は他国の利益を損なってはならない 中国外交部

中国外交部。(資料写真、北京=新華社記者/李賀)

 【新華社北京4月12日】中国外交部の毛寧(もう・ねい)報道官は11日の記者会見で、日本の岸田文雄首相訪米に関する質問に答え、米日関係は他国を標的にし、他国の利益を損なってはならないと表明した。  

 記者:日本の岸田文雄首相が訪米し、米日はミサイルシステムの更新や米英豪3カ国の安全保障枠組み「オーカス(AUKUS)」への日本の参加の可能性など、中国に対抗するための安保関係の拡大に焦点を当てている。バイデン大統領はフィリピンのマルコス大統領も米日比首脳会談に招待した。中国はインド太平洋地域におけるこの戦略的同盟と潜在的影響をどう考えるか。  

 毛氏:米日は中国の重大な懸念を顧みず、台湾や海洋に関する問題で中国を中傷、攻撃し、中国の内政に乱暴に干渉し、国際関係の基本準則に大きく違反しており、中国は強い不満と断固とした反対を表明し、関係方面に厳重な申し入れを行った。  

 米日関係は他国を標的にしたり、他国の利益を損なってはならず、地域の平和と安定を壊すものであってはならない。中国は冷戦思考を抱いて小グループ政治を行うことに断固反対し、矛盾をつくり出し、激化させ、他国の戦略的安全保障の利益を損なう言動に断固反対する。  

 私は一つの中国が歴史的事実で国際的な共通認識であることを強調したい。台湾問題は完全に中国の内政で、外部勢力のいかなる干渉も許されない。米日政府は台湾問題で中国に対し厳粛な約束をした。特に日本は台湾侵略と植民地支配に対し重大な歴史的罪責を負っており、約束を守り、言動に慎重であるべきだ。われわれは米国がバイデン大統領の「台湾独立」を支持しないという約束を行動に移すよう促す。  

 中国の東中国海、南中国海での活動は国際法に完全に合致しており、非難されるべき点はない。釣魚島とその付属島しょは古来、中国固有の領土で、中国は主権を侵害する不法行為に断固として対応する。中国は南中国海諸島と付近の海域に争う余地のない主権を有しており、引き続き対話と協議を通じて関係当事国と海洋に関する問題を適切に処理し、南中国海の平和と安定を共に守る用意がある。中国の領土主権と海洋権益を侵害することは許されず、合法的権利を守る中国の意思が揺らぐことはない。

 米日は事実と真相をねじ曲げ、中国の領土主権を著しく侵害し、国際法と国際関係の基本準則に大きく違反しており、地域の平和と安定に対する真の脅威となっている。  

 最後に強調したいのは、中国が常に世界平和の建設者、世界発展の貢献者、国際秩序の擁護者であるということだ。中国の内政に干渉し、中国の利益を損ない、中国のイメージを汚すいかなる国も決して許さず、自らの主権、安全、発展の利益を断固として守り、アジア太平洋地区の平和と安定、長期的繁栄を守るため尽力する。

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