巨大な魚のみこし担ぎ海を渡る うるま市・平安座島の「サングヮチャー」 豊漁と地域の繁栄願う【動画あり】

豊漁と島の安全を祈願し、タマンのみこしを担いで遠浅の海を渡る彩橋中学校の生徒たち=12日、うるま市・平安座島(喜屋武綾菜撮影)

 【うるま】豊漁と地域の繁栄を願い、旧暦の3月3~5日に開かれる平安座島の伝統行事「サングヮチャー」で、中日に行われる儀式「トゥダヌイユー」と「ナンザモーイ」が12日、島内であった。地元住民をはじめ島外からも多くの見学者が訪れ、地域と一緒になって伝統行事を楽しんだ。

 平安座公民館近くで行われたトゥダヌイユーは、神女に魚をささげる儀式。地域の女性たちの歌に合わせ、松堂洋子さん(77)が高級魚のタマンとマクブをもりで突き刺す舞を披露した。

 ナンザモーイでは、地域の中学生らが巨大な魚のみこしを担ぎ、集落内を道ジュネー。最後に平安座島の海岸から沖合500メートルほどにある岩礁「ナンザ」へ歩いて渡り、島の発展を祈った。

 平安座自治会の上里敏正会長(61)は「島外からも多くの人が来て島の伝統行事を楽しんでくれた」と喜んだ。(中部報道部・比嘉大熙)

豊漁と漁の安全を祈願し、タマンのみこしを担いで遠浅の海を渡る中学校の生徒ら=12日、うるま市・平安座島(喜屋武綾菜撮影)

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