吉間田滝根線広瀬工区が開通 患者の搬送時間短縮、救命率向上へ

 いわき市と小野町を結ぶ県道吉間田滝根線広瀬工区(延長9.2キロ)は13日午後3時、開通する。いわき市川前町小白井の県道からあぶくま高原道路小野インターチェンジ(IC)に接続する幹線道路で、区間内の田村市滝根町には滝根ICが新設された。浜通りと中通りをつなぐ「ふくしま復興再生道路」の一つと位置付け、県と国が2018年に工事に着工した。

 ただ、一部で段差が見つかったため当面は通行規制があり、小野ICから入って西側の平田IC方面へ合流することはできない。規制の解除時期は未定。

 県によると、段差が確認されたのは小野ICから入り、平田IC方面のあぶくま高原道路につながる合流車線部分。県は小野IC入り口付近に、通行規制を示す案内板を設置する。

 通行を規制するのは合流部分のみで、小野ICの通過は可能だ。県は、あぶくま高原道路で矢吹方面へ向かう場合、小野ICの代わりに平田ICか、県道吉間田滝根線の滝根ICを利用するよう呼びかけている。

 県によると、県道吉間田滝根線は東側で県道小野富岡線と接続し、川内村の中心部に通じる。広瀬工区の開通により、川内村から地域の中核病院である公立小野町地方綜合病院への搬送時間が34分から26分に8分間短縮される。県は交通の利便性が高まることで患者の救命率向上とともに、浜通りと中通りの交流人口拡大につながると期待する。

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