お花見をさらに盛り上げる2024年「春の缶ビール」 17年ぶりの新ブランド、桜の花びらを使用したものも

満開の桜とビール(PHOTOAC)

花見シーズンに合わせるように、各社自慢の“春の缶ビール”が続々と登場し、左党を喜ばせている。中でも注目は、4月2日から新発売の『キリン 晴れ風』(350ミリリットル225円=市場実勢価格)だ。

「『晴れ風』は、キリンビールの一般価格帯で、17年ぶりとなる新ブランドです。希少ホップ『IBUKI』を使った、爽やかな飲み心地を売りにしています」(流通ジャーナリスト)

ビール探求歴20年以上のベテランで、ビアジャーナリストの南原卓也氏は、『晴れ風』を試飲済み。その味に、こう太鼓判を押す。

「清々しい柑橘香が特徴で、泡立ちがよく、口当たりがまろやかです。ビール好きにも、ふだん、あまりビールを飲まない層にも好まれる味のバランスで、さまざまな人が集まる花見にはピッタリです」

そこで今回は、同氏協力のもと、本当に美味い“春の缶ビール”を紹介していこう。

まずは、『サントリー プレミアムモルツ 春空エール』(350ミリリットル289円)。

「苦みと炭酸を抑え、女性に好まれるフルーティな味わい。甘さ控えめのお菓子とも相性がよいので、花見の終盤、趣向を凝らしたいときに、ぜひ」(南原氏=以下同)

一方、『アサヒ 食彩』(340ミリリットル258円)と、『サッポロ サクラビール』(350ミリリットル204円)は、根っからのビール党にオススメだという。

■苦みが強く中高年世代にはたまらない味わい

「『食彩』は、どんな食事にも合う、爽やかな味。大ヒットした『アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶』同様、缶を開けた瞬間に、きめ細かい泡がフワッと湧き上がる様子は必見ですよ。『サクラビール』は、大正2年から旧サッポロビール九州工場で製造されていた商品の復刻版。琥珀色で苦みも強いので、中高年世代にはたまらないはず」

特別感のある地ビールも宴に相応しい。数ある中から、『オラホビール ビエール・ド・雷電季節仕込みビール 春仕込みホワイトエール』(350ミリリットル366円)と、『網走ビール 桜DRAFT』(350ミリリットル370円)の2品が注目のようだ。

「『雷電〜』は、繊細な春の食材をおいしく食べるための食中酒というコンセプトで、春が旬のタケノコなどと相性抜群。『桜DRAFT』は、ロゼワインのような桜色のビールです。シャンパングラスに注げば、目と舌の両方で楽しめます」

最後に、南原氏がイチ押しするのが、『オリオン いちばん桜』(350ミリリットル242円)だ。

「私も毎年、必ず購入しているお気に入りです。沖縄県のカンヒザクラの花びらを使用、ほんのりと赤い液色が、花見の雰囲気を盛り上げてくれます。味わいは、コクのある本格派ですので、ビール好きも満足できるはず」

缶ビールを片手に日本の春を満喫する――それは最高の時間。

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