“健康を保つために全力を尽くしている”と自信を示すベンガルズQBバロウ

シンシナティ・ベンガルズのジョー・バロウ【AP Photo/Phelan M. Ebenhack】

シンシナティ・ベンガルズのクオーターバック(QB)ジョー・バロウは、自身のNFLキャリアでどん底の故障期間を経験してきた。

膝の負傷でルーキーシーズンを途中で離脱したバロウは、そこからフィールドに復帰するまで長い道のりを歩んだ。その3年後、バロウはトレーニングキャンプでふくらはぎを痛め、2023年シーズンの最初の1カ月間、ポケット内でほとんど動けなかった。ようやく自由に動けるようになったと思った矢先に、今度は手首のケガでシーズンを棒に振っている。

人生には、最悪の経験が最高の教訓をもたらしてくれることがある。バロウは確かにそれを学び、2024年シーズンに向けて調整を続けている。

ベンガルズの公式サイトによると、バロウは最近、次のように述べたという。「自分が健康を保つために、必要なすべての努力をしてきたと自信を持って言える。年々、その方法を磨いて効率を挙げるように努力している。オフシーズン中は、もう少し自分の体の声に耳を傾け、以前ならしていたかもしれないような無理はしないようにしている。自分の体を徐々に理解し始めているところなんだ」

バロウが自分の体をよく理解するのは重要なことだ。なぜなら、バロウの体は彼自身にとって——そして、ベンガルズにとっても——最も価値ある資産だからだ。2023年にベンガルズが学んだように、バロウが連れて行けるところまでしかチームは進めないし、そのためにはバロウが自身をフィールドに運ぶことができなければならない。

2024年のフィールド復帰を目指すバロウは、新しい顔ぶれを見つけることになるはずだ。ランニングバック(RB)ジョー・ミクソンはヒューストン・テキサンズに移籍し、バロウの攻撃コーディネーター(OC)だったブライアン・キャラハンは今ではテネシー・タイタンズでヘッドコーチ(HC)になった。

とはいえ、変化は比較的小さいものになるはずだ。ベンガルズは、バロウを指導していたQBコーチのダン・ピッチャーを昇格させ、キャラハン元OCの後任とした。そして空いたポジションには、ピッチャーの補佐役を務めていたブラッド・クラッグソープが昇格している。

こうして、何人かはベンガルズを去り、一握りの代役が——ベンガルズはこの春、RBザック・モスと契約した——その穴を埋めることになる。しかし、2021年にAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)の頂点に立ち、2022年にはカンザスシティ・チーフスに抜かれ、2023年にはその座を脅かすことができなかったベンガルズは、そこに戻るために何が必要かを知っている。そして、それには大きな変化は必要ない。

バロウはこう語っている。「目標は、できる限り同じ状態を維持することだ。だからこそ、ピッチ(ダン・ピッチャー)を昇格させ、ブラッドを昇格させたんだ。俺たちは、ほとんどのことをチーム内部で維持しようとしている一方で、俺たちのプロセスに新しい要素をもたらすと思われる何人かが加わった。それもまた良いことだと思う。この新しい協働関係がどうなるのか、とても楽しみだ」

「誰がここにいようとも、オフェンスを強化するために、自己分析を行ったり、昨年からやっていることに手を加えたりすることになる」

改善するために最も重要な要素は、単に可用性かもしれない。バロウはそれが自分自身から始まると認めた上で、次のようにコメントした。

「俺たちは昨年よりも安定したプレーをしなければならない。その問題は俺のケガが一因だった。オフェンスとして次のステップに進む必要があると思う。シリーズごとにもっと一貫性が必要だ。試合ごとの出来はかなりよかったけれど、リーグで1位から3位に入るオフェンスを本当に目指すなら、もっと一貫させなければならないと思う」

2023年は一貫性に問題があったが、その原因の多くはバロウの健康状態にあったともいえる。2023年シーズン最初の1カ月間、ふくらはぎのケガを抱えていたバロウは、ポケット内をうまく動き回れなかった。曇り空がようやく晴れたとき、バロウはかつての自分を取り戻した——そして、リーグの他のチームは再びベンガルズを恐れる理由ができたのだ。

2024年の対戦相手にも同じような恐怖を与えたいと考えているバロウは、さらにこうつけ加えている。

「目標を達成するために必要な人材が、そろっていることはわかっている。自分たちにできることを最大限に活かすために、すべての要素を組み合わせて、各自の役割を見つけ出すことが重要だ」

【KO】

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