被爆2世調査、市民へ説明 放影研、ゲノム解析に向け

ゲノム解析の計画について説明する放影研分子生物科学部の野田朝男部長=13日午後、広島市

 日米共同で運営する放射線影響研究所(放影研)は13日、広島市内で市民講座を開き、被爆した親とその子どもたち「被爆2世」を対象にした新たなゲノム(全遺伝情報)解析の計画について説明した。神谷研二理事長があいさつし「ゲノムは究極の個人情報。倫理的、法律的、社会的な観点で調査が妥当であることを求められている」と強調した。

 放影研は前身の原爆傷害調査委員会(ABCC)時代から被爆2世の調査を始めた。これまでに健康影響は確認されていないとし、放影研分子生物科学部の野田朝男部長は「遺伝影響の解明は長年の課題だ。より詳しい解析結果を期待している」と述べた。

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