運用利回りが与える影響もシミュレーション
50歳代になると、気になるのが老後の生活です。
年金のみに頼る生活に不安を感じている人もいるのではないでしょうか。そこで利用したいのが「新NISA」を利用した老後資金の形成です。
では、50歳代から新NISAで資産形成を始めても老後に向けて充分な資産を用意できるのでしょうか。
本記事では、55歳から「毎月3・5・7・10万円」の積立投資をした場合、65歳までに用意できる資産額をシミュレーションするので参考にしてみてください。
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新NISAとはどのような制度か
まずは、2024年より開始した新NISAがどのような制度なのか確認しましょう。
新NISAは、投資で得た利益と配当金が非課税になる制度です。通常、投資で発生する利益と配当金には約20%の税金がかかりますが、新NISAではこれらの税金がかからないためお得に資産形成ができます。
また、年間に投資できる金額は360万円となっていて、最大で1800万円分の投資商品を非課税で保有可能です。
では、新NISAを活用した積立投資で資産をいくら築けるのか、次章でシミュレーションしていきましょう。
55歳から「毎月3・5・7・10万円」の積立投資でいくら資産を築けるか
では、さっそく55歳から新NISAで「毎月3・5・7・10万円」の積立投資をした場合、65歳到達時までに用意できる資産額をシミュレーションしてみましょう。
なお、運用利回りは年率3%を前提とします。シミュレーションの結果は以下のとおりです。
【積立金額別】10年後の資産評価額
毎月の積立金額:資産評価額(元本部分)
- 3万円:419万円(360万円)
- 5万円:699万円(600万円)
- 7万円:978万円(840万円)
- 10万円:1397万円(1200万円)
*運用利回りは年率3%を前提とする
毎月3万円の積立投資でも、419万円の資産を築けます。
さらに、毎月10万円の積立投資ができれば、1397万円もの資産の用意が可能です。元本部分は1200万円のため、投資により197万円も資産が増えています。
55歳からの積立投資は、決して遅くないことがわかるでしょう。
運用利回りは資産額にどれくらい影響があるのか
先ほどのシミュレーションでは年率3%での運用を前提としましたが、実際の運用利回りは事前にわかりません。
そのため、運用利回りによってどれくらい資産評価額に違いが出るのかを知っておくことは重要です。毎月5万円の積立投資をした場合で、運用利回り別に資産評価額をシミュレーションしてみましょう。
シミュレーションの結果は以下のとおりです。
【運用利回り別】月5万円の積立投資を続けた場合の10年後の資産評価額
運用利回り:資産評価額
- 年率1%:631万円
- 年率2%:664万円
- 年率3%:699万円
- 年率4%:736万円
- 年率5%:776万円
- 年率6%:819万円
*元本部分は600万円
年率1%で運用した場合と年率6%で運用した場合とでは、資産評価額に188万円もの差があります。
運用利回りが資産形成において、いかに重要かがわかるでしょう。
運用利回りは経済状況や投資した商品の種類によって決まるため、投資商品を決定する際には過去の運用利回りなどを見て慎重に決定してください。
できるだけ早く老後に向けた資産形成を始めよう
本記事でシミュレーションしたとおり、55歳からでも新NISAでの積立投資で老後資金を用意することは可能です。
ただし、投資は早く始めるほど効果を得やすくなっています。そのため、55歳より若い人もできるだけ早く積立投資を始めることがおすすめです。
今から経済的にゆとりのある老後生活を目指して、準備を始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 金融庁「NISAで資産形成!!」
- 金融庁「資産運用シミュレーション」