沖縄が国内初だった栽培地「コーヒーアイランドになれる」 生産者・焙煎士・カフェオーナーら活性化を議論 行政支援や官民連携の重要性訴える

沖縄のコーヒーの歴史と可能性について語る琉球コーヒーエナジーの高木伸明代表(右)=14日、西原町の琉球大学

 沖縄のコーヒー産業を盛り上げようと、県内のコーヒー生産者や焙煎(ばいせん)士、カフェオーナーらは14日、沖縄のコーヒーの現状や未来を語り合うフォーラムを西原町の琉球大学で開いた。気温や降雨量が栽培に適した「コーヒーベルト」の最北端に位置する沖縄での産業活性化の可能性や行政支援の必要性を確認した。

 琉球コーヒーエナジー代表で、沖縄からスタートアップ(新興企業)の創出・育成を目指す「オキナワ・スタートアップ・プログラム(OSP)」にも認定された高木伸明さんが基調講演した。日本で初めてコーヒーを栽培した地が通説で知られる小笠原諸島ではなく沖縄だった事実を示し、「沖縄はコーヒーアイランドになれる」と強調した。

 近年、コーヒー栽培が盛んになった台湾は、1999年の大地震を機に台湾政府がコーヒーへの転作を推奨したことが契機だったと紹介。国の支援が得られるよう、県がコーヒーを「果樹」や「工芸作物」に認定する必要性を説いた。

 一方、生産者側は沖縄の土の種類や標高に適した品種の検証などが必要だと指摘し、官民連携の重要性を訴えた。生産者やカフェオーナーらも意見を交わした。(社会部・大野亨恭)

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