中国のガス田「深海1号」第2期、最大の水中生産設備を設置

中国のガス田「深海1号」第2期、最大の水中生産設備を設置

作業船に吊り上げられる海底マニホールドセンター。(資料写真、三亜=新華社配信)

 【新華社海口4月15日】中国石油大手の中国海洋石油集団(CNOOC)は9日、海南省沖の大型深海ガス田「深海1号」の第2期プロジェクトが重要な進展を遂げたと明らかにした。水中生産設備の中で最も重量があり、構造も複雑な海底マニホールドセンター(集合配管システム)3基の設置を完了した。

 同社が独自に建造した深海用の多機能海底マニホールドシステムで、高温・高圧の石油・ガス貯留層の開発では初めての使用となった。中国の深海石油・ガス開発設備の産業チェーンを強化し、地層条件が複雑な深海の石油・ガス資源の開発能力を高める上で重要な意味を持つ。

 海底マニホールドセンターは深海石油・ガス田開発の中核技術設備の一つ。海底の坑口群の間に設置され、採掘された石油・ガスを集約してプラットフォームに送る重要な役割を担うことから、水中の「石油・ガスハブステーション」とも呼ばれる。水中生産設備の中でパイプラインと共に基幹システムを構成する。

中国のガス田「深海1号」第2期、最大の水中生産設備を設置

海底マニホールドセンターを設置する深海多機能作業船「海洋石油286」。(資料写真、三亜=新華社配信)

 「深海1号」第2期プロジェクトの海底マニホールドセンターは3基の総重量が540トンを超える。1基目は昨年末、2基目は今年初めにそれぞれ設置され、今回設置された3基目には七つの海底ガス井につながる。プロジェクトで最も重い水中構造物で、吊り上げ重量は187トン。中国初の3千メートル級深海多機能作業船「海洋石油286」が設置した。

 同プロジェクトは三亜市沖約130キロの海域で実施され、「深海1号」エネルギーステーションから約70キロ離れている。中国初の深海高圧ガス田プロジェクトで、天然ガスの確認埋蔵量は500億立方メートル、最大作業水深は千メートル近くに達する。ガス井12本を配置し、深海水中生産システム一式を新たに建設する。(記者/陳子薇)

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