高橋海人『95』で「本格覚醒」期待される陰キャの本領 中川大志らのアシストで際立つ「貴重な個性」

King & Prince高橋海人(C)ピンズバNEWS

4月8日に放送スタートしたドラマ『95(キューゴー)』(テレビ東京系、月曜よる11時6分)で主演を務める、King & Prince・高橋海人(25)の演技が好評だ。

このドラマは、早見和真氏による同名の青春小説が原作。1995年を舞台に、高校生の仲間(チーム)たちが、時には道を踏み外しながら、がむしゃらに生きた物語。高橋は、地下鉄サリン事件を機に、人生が一変する通称“Q”と呼ばれる高校生・広重秋久を演じ、豪華な共演陣の中で光る演技を見せた。

第1話の内容は以下。ある日、45歳の秋久(安田顕/50)は、渋谷の喫茶店でライター・新村萌香(桜井ユキ/37)から取材を受けることに。カラオケ会社の社員として働く自分に「日本の音楽産業の30年について」を聞くというものだったが、彼女と話をする中で、1995年に起こった“あの出来事”を思い出す。

それは、地下鉄サリン事件が起きた日から始まった。秋久がテロの現場に花を供えようとすると、同じ学校の同級生で、話をしたことがない鈴木翔太郎(中川大志/25)に声をかけられる。後日、友人の丸山浩一(細田佳央太/22)からの電話で喫茶店に呼び出されると、そこには翔太郎らもいて、秋久をチームに誘うが……という展開。

秋久は鬱屈した気分を抱えながら、出口の見えない日々を送る青年。高橋が『だが、情熱はある』(日本テレビ)で演じた、オードリー・若林正恭(45)と役柄がかぶるが、X(旧ツイッター)上では、《目の光が消えたキンプリ高橋海人くんの演技が今後も気になる》などと、称賛の声が多い。

■高橋海人の貴重な個性

「高橋は陰キャを演じさせると抜群で、この個性をしっかり磨いていけば、俳優として面白い存在になれそうです。『だが、情熱はある』では若林に寄せた演技でしたが、今作ではしっかりと高橋なりの色を出せています。中川をはじめ、脇を固める俳優陣は芸達者ぞろいで、初回にして秋久のキャラをうまく引き立てていました。高橋は今作で、俳優として本格覚醒するかもしれません」(ドラマライター/ヤマカワ)

また、1995年頃に流行したファッションや音楽、漫画、テレビ番組、ポケベルやテレホンカードなど、当時をイメージさせるアイテムも懐かしいと好評だ。

「さりげなく小道具を使い、当時の猥雑な感じをうまく伝えていました。最近は“平成レトロ”が話題になることが多く、ドラマの舞台設定に関心を持つ、若い視聴者も多そうです」(前同)

本作は深夜枠にもかかわらず、配信サービス・TVerでは、“いいね”が2.2万で、2.7万のフジテレビ月9『366日』に迫る(4月15日18時現在)。テレビ東京開局60周年記念番組という期待に負けないヒット作とともに、高橋の代表作になるかもしれない。

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