那須塩原の女子大生刺殺事件から23年 栃木県警、情報提供を呼びかけ 延べ10万人投入も捜査難航

事件概要などが書かれたチラシを配って情報提供を呼び掛ける那須塩原署員ら=14日午前10時55分、那須塩原市太夫塚6丁目

 栃木県那須塩原市(旧西那須野町)太夫塚2丁目で2001年に国際医療福祉大4年前田笑(まえだえみ)さん=当時(24)=が刺殺された事件の発生から23年となった14日、県警捜査1課と那須塩原署は現場近くのスーパーやJR西那須野駅など3カ所で、情報提供や事件の風化防止を呼びかける広報活動を行った。

 前田さんは01年4月14日午前3時ごろ、マンション自室で襲われ、外に逃げ出したが背中などを刃物で十数回刺されて殺害された。犯人に直接結びつく物証が乏しく、目撃情報も少ないため捜査は難航している。

 同署捜査本部は23年間で延べ約10万人の捜査員を投入。現在は15人態勢で捜査しており、近年の情報提供は年に数件程度という。

 14日の広報活動には25人が参加。同市太夫塚6丁目のヨークベニマル西那須野店では、関係者が事件概要などが書かれたチラシを配り、買い物客らに情報提供を呼びかけた。

 県警捜査1課の鈴木哲人(すずきてつひと)課長は「一日も早く事件を解決できるよう、引き続き努力してまいります」とのコメントを発表した。情報提供は同署捜査本部0287.67.0110。

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