亀梨和也&山下智久、大活躍の1年に “亀と山P”が令和のドラマにもたらす“厚み”

「修二と彰」「亀と山P」というユニットとしても活動していた山下智久と亀梨和也。2月には2人揃ってインスタライブを行うなど、変わらぬ交流でファンを沸かせた。そんな2人は、4月期放送のドラマ出演でも大きく注目を集めている。

現在放送中のドラマ『Destiny』(テレビ朝日系)に出演している亀梨。主演の石原さとみと亀梨のキャスティング、そしてストーリー共に第1話から大きな話題を呼んだ。前クールには『大奥』(フジテレビ系)に10代将軍・徳川家治として出演し、美しさと貫禄を兼ね備えた存在感と骨太な芝居に注目が集まった。

4月13日放送の単独ラジオ番組『KAT-TUN 亀梨和也のHANG OUT』(NACK5)では、『大奥』に関するメールが多数寄せられたようで、芝居を通して見せた違和感など、表と裏を意識した演技プランを語る一幕があった。過去にもさまざまなキャストが演じた作品であり、令和の時代に受け継ぐ意義がある見ごたえのある作品となった。また、ラジオでは『連続ドラマW 正体』(WOWOW)の反響にも触れ、俳優としての充実ぶりがくっきりと浮かび上がるトークを聴かせた。

一方、4月24日スタートの『ブルーモーメント』(フジテレビ系)で主演を務める山下智久。原作は小沢かなの同名漫画(KADOKAWA)で、ヒロインには様々なドラマで存在感を放つ出口夏希が抜擢されている。山下のフジテレビ系ドラマの出演・主演は『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』3rd season(2017年)以来7年ぶり。

今作で山下が演じるのはSDM(特別災害対策本部)のチーフであり、気象研究官の晴原柑九朗。甚大な気象災害によって脅かされる人命を守るべく、知恵と知識を駆使して現場の最前線で、命がけで救助に立ち向かうSDM(特別災害対策本部)を舞台にした物語だ。

“救助”の文字は、前述した『コード・ブルー』シリーズでの藍沢耕作の姿を彷彿とさせる。ドラマシリーズから劇場版へと成長した人気作で、若き医師たちの奮闘、成長を見届けた視聴者も多いことだろう。ドラマ放送当時はまだ珍しかったドクターヘリの存在を世に知らしめた側面もあり、今回も気象学で命を救うという取り組みを通して意識を高められるのではないだろうか。

さまざまな作品を通して平成のドラマシーンを彩ってきた亀梨と山下。ドラマ共演で話題を集めるだけではなく、主題歌も爆発的なヒットを飛ばすなど、ユニットを通して一大ムーブメントを巻き起こした。令和でも若き俳優陣が続々と輩出されていく中で、今なお話題作に出演しつづけているのは、かねてからの変わらぬ人気はもちろん、俳優として様々なジャンルへの挑戦によって得た芝居の深みと厚みがあるからだろう。

もしかしたら若かりし頃は色眼鏡で見られたこともあっただろうが、芝居経験に加えてバラエティや、音楽パフォーマンスにおいてもたった1人でステージに立つなど、さまざまな表現方法を経験してきたから者だけが手にすることのできる厚みだろう。

四十路が見えてきた両者。この先、どんどん渋味が加わっていくであろう芝居を楽しみにしつつ、まずは今期ドラマで見せる、30代後半のいまだからこその芝居を堪能したい。
(文=リアルサウンド編集部)

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