カブス今永昇太のメジャー3試合で“防御率0.00&自責点0”の快投は「野球界最高のストーリー」と地元紙絶賛! 同僚は人間性を高評価

日本人左腕の評価がうなぎ上りだ。

現地4月13日、シカゴ・カブスの今永昇太がシアトル・マリナーズ戦に先発登板し、5回1/3を投げて5安打2四球4奪三振1失点で今季2勝目をマークした。2回にメジャー初失点を喫し連続イニング無失点は「11」でストップしたが、味方の失策絡みのため防御率は依然「0.00」をキープ。メジャーの舞台で、驚異的な快投を続けている。

敵地のマウンドでも背番号18は半袖姿で登板し、熱いピッチングを見せた。

初回を三者凡退で終えた今永は、2回に1点を失うも後続をピシャリ。3回以降は伸びのある速球、スライダー、スプリットなどで丁寧にコーナーをつき、凡打の山を積み重ねてスコアボードにゼロを並べていく。

勝利投手の権利を得た直後、カブスが1点リードした6回に1死二、三塁のピンチを招くと、球数が90球に達した今永はここで降板。2番手以降の中継ぎ陣がピンチをしのぎ、チームは4対1で勝利。日本人左腕に白星がついた。

まさに防御率が示す通りの無双っぷりを見せた今永。一夜明けても、地元メディアは日本人左腕のパフォーマンスを振り返っている。

シカゴの日刊紙『Chicago Tribune』の電子版は「ショウタ・イマナガが好調なメジャーキャリアを継続中だ!」と題した記事を配信。「カブスはセイヤ・スズキ(鈴木誠也)とミゲル・アマヤがソロホームランを放った。しかし注目は、イマナガがMLBでの輝かしいキャリアスタートを切り続けていることだ。この左腕は15回1/3を投げて自責点を許していない。被安打はわずか9で、与四球2に対して16個の三振を奪っている」と紹介。30歳の日本人ルーキーの大活躍を称えている。
他にも、MLB公式サイト『MLB.com』のカブス番記者を務めるジョーダン・バスティアン氏は、1913年に両リーグで自責点が公式記録になってから「メジャーデビューから3試合で4イニング以上、自責点0」の投手は今永が史上5人目だと説明したうえで、「この日本人ルーキーは先発3試合を通して、エリート的な武器と高度な適応能力を見せつけている。野球界最高となるシーズン序盤のストーリーのひとつだ」と絶賛の言葉を送る。

マリナーズ戦で今永からバトンを受けたマーク・ライターJr.は「ショウタは今日のようなピッチングもだけど、人間性を含めて、すべてが素晴らしい。彼と話していて、とても楽しいよ」と評しており、メジャー1年目での快投には「本当に信じられないよ」と感嘆するばかりだった。

チームメイトから大きな信頼を築きつつある今永。はたして、日本人左腕はどこまで「ゼロ」を刻み続けるのか。次戦も要注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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