「被買収」藤田博之元広島市議の控訴を棄却 河井元法相大規模買収事件で広島高裁

広島高裁

 2019年7月の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で、河井克行元法相(61)=仮釈放中=から現金70万円を受け取ったとして公選法違反(被買収)の罪に問われた元広島市議藤田博之被告(86)=佐伯区=の控訴審判決が16日、広島高裁であった。森浩史裁判長は罰金40万円、追徴金70万円とした一審広島地裁判決を支持し、控訴を棄却した。

 藤田被告側は控訴審であらためて無罪を主張。検察官による公訴権の乱用があったとし、一審広島地裁判決には事実誤認があると訴えていた。

 昨年8月の地裁判決は捜査段階で不起訴を前提とした検事の取り調べがあったとする一方、公訴棄却すべきほどの違法性はないなどと判断。克行氏の妻案里氏(50)=有罪確定、参院選の当選無効=への投票取りまとめなど選挙運動の報酬として藤田被告が19年3月31日と同6月1日ごろ、佐伯区内で計70万円を受け取ったと認定した。

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