何歳までプレーしたい? 最後は再び埼玉で? 将来は指導者に? 川島永嗣に直球質問!41歳の誕生日に出した答えは――

医学技術の発展などにより、選手寿命は年々伸びている。それでも30歳を過ぎて第一線で活躍を続ける選手は少なく、40代ともなれば、ごくわずかだ。

今冬にジュビロ磐田に加入し、14年ぶりにJリーグに復帰した川島永嗣は、そんな一握りの存在だ。41歳の誕生日当日、幸運にもインタビューの機会に恵まれ、川島本人に「若い頃にこれだけ長く現役を続けると思っていましたか?」と尋ねると、こう明かしてくれた。

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「いや、全く思っていなかったです。僕が名古屋でやっていた時に、当時(藤田)俊哉さんが34歳で、秋田(豊)さんが35歳とか。偉大な先輩たちがそのぐらいまでやっているのを見て、自分もこれぐらいまでやれたらいいなと思っていました。

でも多分、そのぐらいまでやると考えたら、35を目標にしたらダメだなって。『40ぐらい』って自分の中で考えていたと思います」

「具体的に何歳までプレーしたい」という思いは、「ない」と断言する。

「今まで、自分の中で40までをなんとなくイメージしていた部分があって。でももう40を過ぎちゃったので、今はそういうことは考えていないです。とにかく目の前の1日1日、1試合1試合を駆け抜けたい気持ちが強いです」

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生まれ育った埼玉への強い想いを持つ川島。大宮アルディージャでプロ生活をスタートさせたなか、「キャリアの最後は再び埼玉のクラブで」という思いも少なからずあるのでは、と予想したが、こちらも答えはノーだ。

「そういうのはないですね。今回の日本復帰も含めて、サッカーのキャリアに関して、自分の中で何かを思い描いてこうしたいと、考えたことがないので、その時の巡り合わせというか。最後は地元で終わりたいなどと考えたことはないです」

過去を振り返らず、「今この瞬間が一番嬉しい」と、果てしなく前向きなレジェンドは、将来もあまり見ていない。

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「直近も長期もそんなに明確に描いているものはないかな。直近はやっぱり、目の前の1試合をとにかく勝ちたいですし、ジュビロのチームメイトと一緒に勝点を積み重ねたいです。

自分がサッカーを辞めた後は、そんなにイメージしていないです。今まで自分の好きなように生きてきているので、どう人生と向き合っていくかは分からないです。だけど、とにかく自分の好きなことを好きなペースで、続けてやっていきたいですね。指導者になりたいなとか、そういうこともあまり考えていないです。好きなように生きていたい思いが強いですね」

既存の枠に捉われない、スケールの大きな川島のプレーをまだまだ見ていたいものである。直球で「まだまだ見られそうですか?」と訊くと、不惑を超えた守護神は「それは分からないです。神のみぞ知るじゃないですか」と笑った。

※第3回終了(全4回)

取材・構成●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

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