2016年4月の熊本地震で震度6弱と7の激震に見舞われ、甚大な被害が出た西原村は14日、復興のシンボルと位置付けて整備した村運動公園で、復興記念式典を開いた。
落成式も兼ねて開催した式典には、村民ら約400人が出席。吉井誠村長は「多くの支援と村民の頑張りで今日の節目を迎えられた。西原村が完全復興を成し得たことは誇りだ」と述べ、坂本哲志農相らとくす玉を割った。復興に尽力し、体調不良で22年に任期途中で辞職した日置和彦前村長に花束を贈った。
運動公園は体育館のほか、テニスコートや芝生広場、遊具施設を備える。体育館は16年度に着工予定だったが、地震で中断。建設予定地を小森仮設団地にしていた。団地の集約・解体が進んだ20年5月、4年遅れで着工。22年3月に完成した。災害時は運動公園を避難所や車中泊の場所として活用し、防災拠点の役割も担う。
式典後に復興祭も開催。保育園児やタレントのコロッケさんらのステージのほか、村出身の演歌歌手の飛雄馬[ひゅうま]さんのライブがあった。(草野太一)