総体大分開催まで100日、高校生が準備に力 カウントダウンボードやSNSでPR【大分県】

JR大分駅に設置されたカウントダウンボードと、制作した大分工の生徒=16日、大分市要町
カウントダウンボードを制作する鶴崎工の生徒=3月、大分市葛木

 全国高校総合体育大会(北部九州インターハイ)の県内開催まで100日となった16日、大分市のJR大分駅にカウントダウンボードが設置された。大会は競技に出場する選手だけでなく、準備や運営を多くの高校生が担う。開幕が近づく中、生徒たちは案内所の製作やメッセージカード作り、交流サイト(SNS)での情報発信などを進め、機運の盛り上げに力を入れている。

 カウントダウンボードは、建築科のある大分工と鶴崎工(以上大分市)、日田林工(日田市)がそれぞれ制作した。3校は県内4カ所に設ける案内所も造る。

 大分駅のボードは大分工の建築同好会の10人が手がけた。電子科2年の菊池凱琳(かいり)さん(16)はデジタル部分を担当。授業で扱ったことのない応用的な作業だったという。「どうつなげば、どう動くのか本当に難しかった。自分が作ったシステムをみんなが見るのかと思うと、達成感がある」と喜んだ。

 案内所は大分らしさをアピールできるよう、高崎山自然動物園の猿と県鳥「メジロ」の絵を施す。同好会の代表、田下礼音(らいと)さん(16)=建築科2年=は「誰が見ても立派だと思ってもらえるようにしたい。大分に興味を持ってほしい」と狙いを話した。

 鶴崎工は、産業デザイン科3年の岩男友結(ゆい)さん(17)と後藤みこさん(17)がボードのデザインを考えた。「形に合わせて違和感のないようにするのが大変だった。大会のサポートができてうれしい」と笑顔。12日に国東市の大分空港に置かれた。

 日田林工の制作したボードは、2月に中津市のJR中津駅に設置された。

 インターハイは北部九州4県を主会場に開き、地元の高校生がおもてなしや運営に取り組む。大分県では実行委員会の生徒らが話し合い、選手と監督に配る記念品の案を練った。SNSで大会を周知する動画も配信している。

 支援学校を含む県内全ての高校が携わり、生徒が応援用ののぼりを作成したり、メッセージカードに激励の言葉を書き込んだりする。競技会場を彩る草花は、農業系学科のある国東、久住高原農など8校の生徒が育てる。

 県教委体育保健課は「高校生が中心の大会。頑張って良かったと思ってもらいたい。県内のたくさんの人に大会を知っていただき、現地で応援してほしい」と述べた。

<メモ>

 インターハイは7月21日~8月20日、大分、福岡、佐賀、長崎4県で開く(一部競技を除く)。総合開会式は7月27日、福岡県久留米市である。大分県内は大分、中津など6市の会場で、7月25日に開会するバレーボールを皮切りに計9競技10種目を実施する。選手や関係者ら延べ約9万1千人が全国から来県する見込み。

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