広東など中国南方5省、新エネ発電設備容量が石炭火力発電以上に

広東など中国南方5省、新エネ発電設備容量が石炭火力発電以上に

広東省陽江市の明陽「青州四」海上風力発電プロジェクト。(資料写真、陽江=新華社配信)

 【新華社北京4月17日】中国の広東省、広西チワン族自治区、雲南省、貴州省、海南省の南方5省(自治区)の送電を担う南方電網はこのほど、風力発電や太陽光発電など新エネルギー発電の設備容量が1億4500万キロワットに達し、設備容量全体の32%を占め、石炭火力発電を初めて上回ったと発表した。新エネ発電は5省(自治区)最大の電源となり、電力消費量の約3分の1を供給した。

 南方地域の新エネ発電設備容量はここ数年、高めの伸びを維持している。同社の統計によると、同地域で新設された新エネ発電設備容量は2021年が1071万キロワット、22年が844万キロワット、23年が4857万キロワットで、新規設備容量全体の63%を占めた。23年末時点の新エネ発電設備容量は初めて1億3200万キロワットを上回り、20年の2倍となった。

 新エネ発電設備容量を地域別にみると、広東が5016万キロワット(省内設備容量全体の27%)、広西が2932万キロワット(同44%)、雲南が3860万キロワット(同31%)、貴州が2052万キロワット(同32%)、海南が639万キロワット(同44%)となり、広西と海南では新エネ発電設備容量が全体の半分近くを占める。

 実際の発電量をみると、年初以降の1日当たり最大発電量は過去最高を6回も更新し、最大で10億4千万キロワット時に上り、総出力容量に占める発電量の割合は最高で31.1%だった。

 同社電力調整制御センターの王皓懐(おう・こうかい)水力発電・新エネルギー処経理によると、南方地域の年明けから現時点までの新エネ発電量は前年同期比67%増の653億キロワット時に上る。新エネ発電設備も大幅に増加しており、第1四半期(1〜3月)に新規稼働した設備容量は前年同期比72%増の1254万キロワットとなった。

© 新華社