倉本聰さん映画「海の沈黙」彩る絵画を監修 二戸の高田啓介さん

映画「海の沈黙」の絵画制作のため北海道ロケに同行した高田啓介さん=2023年6月

 脚本家倉本聰さんの新作映画「海の沈黙」(若松節朗監督)が今秋公開される。贋作(がんさく)絵画を巡る大人のラブストーリーで、物語の核となる絵画を監修したのは二戸市足沢の洋画家高田啓介さん(71)だ。本木雅弘さん演じる天才画家が描く絵画は全て高田さんの作品。本当の美とは何か。力強く、重厚感あふれる絵画が「倉本作品」を引き立たせる。

 映画は、倉本さんが半世紀温めていた作品で、鎌倉時代のものとされていた国の重要文化財が陶芸家の模作と判明し、重文指定が取り消された1960年の「永仁の壺(つぼ)事件」から構想を得た。キャストは本木さん、小泉今日子さん、中井貴一さん、石坂浩二さんら豪華メンバーが並ぶ。

 高田さんは映画の協力を記念し、22日から東京・銀座のぎゃらりいサムホールで個展を開く。午前11時~午後6時半(最終日の27日は同4時)。

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