猫が食べ物を『好き嫌いしている』ときの3つの対策 食べ方の違いに見る選り好みのサインも解説

1.食べないときは下げてしまう

猫がご飯をなかなか食べてくれない…そんなとき、「そのうち食べてくれるだろう」といつまでもフードをそのままにしていませんか。

実はその状態が長く続くと、猫はいつでもご飯があることが当たり前になってしまいます。その結果、ちょっと気にいらないだけで食べない習慣ができてしまうのです。

愛猫にとってよくない習慣を断ち切るためには、フード皿は決まった時間に下げてしまうことが大切です。食べていても食べていなくても、出して10分程度たったら回収するようにしてみてください。

猫自身が「この時間にしかフードは出ない」と認識するようになれば、甘えからくる好き嫌いをなくすことができるでしょう。

また、食べなかったからといってすぐに好きなものを与えるのはご法度。嫌いなものを食べなくてもすぐに好きなものが出てくると学習してしまいます。

2.フードを温めニオイを強くしてみる

猫の好き嫌いは、味覚よりも嗅覚によって決定されることがほとんどです。つまり、香りに工夫を凝らせば食べてくれる可能性が上がるということ。香ばしさをアップさせるためには、温めてみるのがおすすめです。

多くのキャットフードは電子レンジで温めると風味が上がるようになっています。なかなか口にしないフードも、人肌程度に温めると食べてくれるかもしれません。

また、食感を柔らかくすると食べてくれる場合も。猫は水分が多くてトロトロした食感を好むとされているため、お湯でふやかして与えてみましょう。温度が上がることで香りもたち、食べやすくなります。

3.好きなドライフードを混ぜてみる

好きなフードと嫌いなフードを混ぜて、香りをごまかしてみるという方法もあります。まずは9:1の比率にして、好きな香りで惹きつけながら嫌いなフードを食べてもらうというわけです。そこから徐々に嫌いなフードの比率を上げていけば、無理なく受け入れられるでしょう。

嫌いなフードに混ぜるものは、フードでなくても構いません。おやつや鰹節、ふりかけなど、猫の好きなものを混ぜてあげてください。

これは、キャットフードを切り替えたときにおすすめの対策です。嗅いだだけでそっぽをむかれてしまったら、慣れているものを活用しましょう。療法食を始めるときでも、お互いにストレスになりにくいはずです。

猫の好き嫌いの見極め方

好き嫌いはよくないとはいえ、それが選り好みなのか、食欲がないのか判断するのは難しいもの。そんなときは、猫の食べ方を観察してみましょう。

好きなものを食べたときの猫は、舌をペロッと出して口の周りを舐めたり、味わうように目を細めたりします。「これおいしい!」と伝えるかのように、飼い主さんの方をじっと見つめてくる場合も。

対して嫌いなものを食べたときは、口を軽く開けてクチャクチャさせ、すぐにどこかへ行ってしまいます。そもそも香りが気にいらない場合は、近寄ることはあってもすぐに立ち去ってしまうでしょう。

猫にも人間と同じように個体差があるので、すべての猫に当てはまるとは限りません。ただ、お腹が空いているはずなのに食べない…という場合には、「これは食べたくない!」と感じている可能性が高いです。

まとめ

猫はもともと好き嫌いが多い動物です。それは、警戒心が強いという猫の特性が関係しています。初めて見るものを食べるのは、猫にとって非常にリスクが高いということをまずは理解してあげましょう。

とはいえ、あまりに好き嫌いばかりしていると健康を損なうことも考えられます。偏食になってしまった老猫のフード管理はとても大変ですし、災害時は「好きなもの」が入手できない可能性もあります。

もしものときに猫に余計な負担を強いないために、普段から好き嫌いを改善するサポートをすることが大切です。

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