「神奈川版ライドシェア」三浦でスタート 12月まで実証実験、課題を検証

大勢の関係者に見守られながら、乗客を乗せて「うらり」を出発するライドシェアの自家用車=17日午後7時10分ごろ、三浦市三崎5丁目

 夜間のタクシー不足が深刻な神奈川県三浦市内で17日夜、一般ドライバーが自家用車を使い有償で客を運ぶ「ライドシェア」の実証実験が始まった。12月16日までの8カ月間実施して課題を検証し、タクシー会社による本格導入の可能性を探る。

 既に東京都内や横浜市などの県内では今月からタクシー会社が運行管理を担う「日本版ライドシェア」が始動している。今回の「神奈川版ライドシェア」は三浦市が実施主体となり、県・市合わせて3500万円を投入。運行管理や車両の整備管理は市内のタクシー会社2社に委託する。

 採用された12人のドライバーは交代で1日5台程度、午後7時~翌日午前1時の時間帯で運行する。出発地は三浦市内に限るが、到着地は市外でも可能で、配車や料金決済は全てアプリで対応する。

 この日、同市三崎の産直センター「うらり」で行われた出発式には、黒岩祐治知事や吉田英男市長、地元の飲食店関係者、市議ら約100人が出席。黒岩知事は「利用者目線のライドシェアで夜の飲食店がにぎわう流れをつくりたい」、吉田市長も「安全運行を第一に、実証実験で課題を解決して本格導入につなげたい」と期待を寄せた。 

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