Vシンガー花譜、歌声合成ソフト発売延期の経緯を説明「喜んで送り出すことは出来ない」

発売延期となっている人工歌唱ソフトウェア「音楽的同位体 可不(KAFU) collaboration with Synthesizer V AI / The Right Stuff ver.」について、バーチャルシンガーの花譜さんがXで声明を発表した。

「可不」は、花譜さんの歌声をもとにした歌声合成ソフト。最新版であるSynthesizer V版は、2023年冬ごろの発売を予告されていたが、2023年12月23日に延期が発表。

2024年4月12日に、花譜さんが所属するKAMITSUBAKI STUDIOのプロデューサー・PIEDPIPERさんが、Xで経緯を報告していた。

2023年内に発売予定だったSynthesizer V版「可不」

Synthesizer V版「可不」は、2023年9月4日に先行予約が開始。

2023年12月13日にはYouTubeにデモ音源として「フォニイ」のカバー動画が公開され、そのクオリティの高さに注目が集まっていた。

2024年4月12日、PIEDPIPERさんは発売延期の経緯について、花譜さん本人の意向を踏まえ、「完全に『本人そのもの』にはならないように」と開発会社ともやり取りを重ねてきたと説明。

一方で「フォニイ」の公開した際の反響に、花譜さんが「結果として違和感を持ってしまいました」と明らかにしていた。

花譜「様々な人のもとに送り出すことは出来ないと改めて思ってしまいました」

今回、花譜さんは「フォニイ」のデモ音源について「違和感が浮かんだものの、もう発売日も間近なので、発売延期はできないのではないかと私が勝手に思い込んでしまった」と、動画の公開に至った経緯を説明。

その後の動画への反響を受け、「この新しい可不ちゃんを喜んで様々な人のもとに送り出すことは出来ないと改めて思ってしまいました」と心境を吐露。発売を「無理を言って延期」したと明らかにしている。

「今後この件がどのような形になるのかはまだわかりませんが、引き続きチーム内で話し合いをしています」と事態の状況を報告。

その上で、「楽しみに待ってくれている皆さま、本当にごめんなさい」と謝罪の言葉で結んでいる。

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