【日本ハム】スティーブンソン抹消で… もう一人の新助っ人レイエスはどうなる?

開幕から打撃がいまひとつの日本ハム・レイエス

助っ人の「血の入れ替え」は続くのか。日本ハムは17日のソフトバンク戦(エスコン)で延長12回の末、4―4のドロー。2点を追う11回裏にアリエル・マルチネス捕手(27)の同点2ランで試合を振り出しに戻すなど打線の粘りと執念が光った。

その一方、試合前には同じ外国人野手に思い切った〝メス〟を入れていた。打撃不振に陥っていたアンドリュー・スティーブンソン外野手(29)の一軍登録を抹消したのだ。

今季ツインズから新加入した助っ人は「俊足巧打」をウリにレギュラー外野手として期待されていたものの、開幕直後から打撃が低迷。11試合に出場して打率1割1分8厘、0本塁打、0打点と精彩を欠き、新庄剛志監督(52)も16日に「精神的なものでしょうね。ちょっと余裕が見えない」と不安を口にしていた。

チームは開幕から勝率5割前後を維持しているとはいえ、Aクラス維持へ調子が上がらない助っ人を一軍に残す余裕はない。そんな事情もありスティーブンソンにいったん見切りをつけた形だが、こうなると気になるのがもう一人の新助っ人、フランミル・レイエス外野手(28)の処遇だ。

身長196センチ、体重120キロの大型長距離砲もスティーブンソンと同様に開幕から打撃がいまひとつ。17日のソフトバンク戦(エスコン)では第1打席で6試合ぶりの安打となる中越え二塁打をマークしたものの、4打数1安打で打率は依然として1割1分1厘と低調だ。

ただ、レイエスはスティーブンソンのように簡単には見切れない事情もある。人一倍練習熱心な真面目助っ人であるばかりか、試合前の打撃練習では周囲を驚がくさせるほどの快音を響かせているからだ。

軽くバットに当てた打球が2階席上段に突き刺さることも珍しくないだけでなく、軽打による右打ちも練習ではお手の物。そんな器用で破壊力もある打棒には新庄監督も「(打席での)雰囲気がいい」と一目置き、2打数無安打に終わった16日の試合後も「彼が打てないのはボール球に手を出しているから。(バットが)届かないところを振って三振。そこを我慢して止まってくれたら必ず結果が出てくると思う」と期待を寄せる。まだ見限るのは早いと判断しているのだろう。

周囲の期待に応える活躍はできるのか。期待と不安が交錯する我慢の日々は続く。

© 株式会社東京スポーツ新聞社