中国独自の一体型海底坑口システム、海上試験に成功

中国独自の一体型海底坑口システムが海上試験に成功した。

中国海洋石油集団(中国海油)が16日、「中国が独自に研究開発した一体型海底坑口システムが海南省文昌市海域の海上試験・応用に成功した。同システムは水中掘削時の表層坑井の建設ペースを40%超高め、海上油田のより経済的で効率的な開発を推進することになる」と明らかにした。人民日報が伝えた。

海底坑口システムは深海石油・ガスの探査・開発の重要設備で、海底の海床付近に設置され、下の油井の石油・ガス生産パイプラインとつながり、密閉された石油・ガス生産ルートを形成し、上の水中サブシーツリーや水中噴出防止装置などの大型設備とつながり、その重量を支えるもので、海洋石油掘削及び石油・ガス生産フローにおいて中継ぎの役割を果たす。

従来的な海底坑口はまず重量を支える海底の「土台」を築き、そして高温・高圧に耐えられる石油・ガス生産ルートを構築する必要がある。この過程は海上掘削坑井完成表層坑井建設作業と呼ばれる。従来的な表層坑井建設作業は難易度が高く、施工手順が多く、時間がかかり、経済性が悪かった。

中国海油が独自に開発した一体型海底坑口システムは複数の技術的な難題を攻略した。中国海油湛江分公司のプロジェクトマネージャーの鄭金龍(ジョン・ジンロン)氏は、「先に『土台』を作ってからルートを作るのではなく、『土台』と石油・ガス生産ルートを同時に作るようにした」と説明した。

中国には現在、半潜水型掘削プラットフォームが15基あり、毎年50以上の井を掘削する。一体型海底坑口システムが大規模に応用された後、井の掘削工期を毎年30日以上短縮し、費用を約6000万元(約12億6000万円)節約できるようになる。これは海洋井探査・掘削のコスト削減と、海上深水石油・ガス田の経済的で効果的な開発の一層の推進に対して重要な意義を持つ。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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