中国はドイツ企業に魅力的な投資機会を提供 ドイツ銀行幹部

中国はドイツ企業に魅力的な投資機会を提供 ドイツ銀行幹部

ドイツ化学大手BASFグループが広東省湛江市に設置したBASF(広東)フェアブント(統合生産拠点)。(資料写真、湛江=新華社配信)

  【新華社上海4月18日】ドイツ銀行の取締役会メンバーであり、アジア太平洋地域と欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域およびドイツの最高経営責任者(CEO)も務めるアレクサンダー・フォン・ツァ・ミューレン氏はこのほど、新華社の単独インタビューに応じ、「中国の複数地方で、海外の評価を上回る中国経済の力強い回復ぶりを実感した」と述べ、ドイツ銀行が中国経済の長期的な発展見通しを楽観しており、中国をグローバルネットワークにおける重要な一部と捉えているとした。

 ミューレン氏によると、現段階で中国経済の成長を支える構造的な駆動要因の多くに変化はなく、特に強大で拡大し続ける内需は中国経済を支える重要な基盤となっている。中国の経済活動は春節(旧正月)明けに回復が顕著となり、その勢いは多くの人の予想を上回った。ドイツ銀行は16日、今年の中国経済成長率の予想値を5.2%に上方修正した。

 同銀は1872年、海外初支店を上海に設立し、ドイツ企業の中国事業展開を支援してきた。中国はドイツ企業に豊富で魅力的な投資チャンスを提供しており、多くのドイツ企業にとって重要な戦略的意義のある市場となっている。中国は世界のサプライチェーン(供給網)エコシステムにおいて必要不可欠な役割を果たしており、特に一部の市場セグメントの技術面でリードし、新エネルギー車(NEV)などの分野では中核部品の一体化産業チェーンで顕著な優位性を持つ。

 ミューレン氏はドイツ企業の対中投資に変化が生じているとも指摘する。ドイツ企業はこれまで、中国の生産製造分野に投資し、世界向けの製品を生産していたが、中国の重要な消費市場としての戦略的チャンスが明らかになるにつれ、複数産業に力を注ぎ、中国での生産・販売能力を高めているという。

 中国資本市場の対外開放もここ数年、新たな進展を遂げ、ドイツ銀行を含む金融機関を呼び寄せている。ミューレン氏は、中国が最近、世界市場との相互接続を促進する資本市場関連の新政策を多く打ち出し、ドイツ銀行に大きな事業展開のチャンスを与えると指摘。同銀は世界貿易と相互接続を断固として支持し、中国は世界の貿易に大きな促進効果をもたらすと見ているとし、新興市場間の双方向貿易と投資が増加する動きは今後も継続・加速し、中国はその中で重要な役割を果たすとの見方を示した。

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