震度6弱でも「建物被害少ない」愛大の専門家が愛南で調査「強い揺れ短時間で済んだ」【愛媛】

「愛媛沖の豊後水道を震源にした地震は、南海トラフ地震との関連性は低い」。気象庁が見解を示したなか、愛媛大学の地震工学の専門家が地震発生から一夜明けた18日、愛南町の現地調査に入りました。

震度6弱を観測した愛南町で調査に入ったのは、愛媛大学で地震工学を専門にする森伸一郎特定教授です。

森特定教授は現地の港湾施設や墓地をまわり被害状況などを調査。港の岸壁に入ったヒビや倒れた墓石が見られたものの、震度6弱を観測した計測ポイントでも建物への大きな被害は確認されませんでした。

森伸一郎特定教授:
「愛南、宇和島と震度5強、震度6弱。建物にほとんど被害なく400ガルを超える揺れがわずか2秒。最初にみんながわっと驚いた揺れが続いたときにだんだんと揺れがひどくなり、ヒビが入って物が壊れ、南海トラフだとこれで終わるのかと長く続く」

森教授は今回、震度6弱でも建物への被害が少なかった要因を「強い揺れが短時間で済んだ」ことに着目していました。

森特定教授:
「今回の揺れで目立った被害がない所は、家の中で少し被害が出たところは拡大するかも。よく注意を。倒れるような揺れが来る可能性は低い」

森特定教授は今回の地震をきっかけに、建物の耐震性を高めるなど改めて対策を取るよう呼びかけました。

© テレビ愛媛