富士山の恩恵たっぷり おいしさの秘密に迫る 駿河湾のしらす漁に密着=静岡

静岡県の駿河湾特産のシラス漁が3月下旬、解禁されました。多くの人を魅了する美味しさの秘密は徹底した鮮度。夜明けとともに繰り広げられるシラス漁をカメラが追いました。

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静岡県富士市の田子の浦港です。午前5時45分。

「よーい、どん!」

17艘のしらす漁船が一斉に走り出し、より大きな魚影を求めて競い走ります。田子の浦漁協の漁法は“しらす一艘曳網漁”。一艘の船で網を落とし、直ちに網を引きます。しらすを傷つけないよう短時間勝負です。

網を落としてから約15分。

<田子の浦漁協 芹澤豊組合長>
「時間短く揚がるでしょ、しらすが生きてるじゃん全部。全部バチバチ跳ねている、それですぐ氷で締める、だから身が締まる」

徹底した作業が抜群の鮮度を保ちます。富士山の伏流水が流れ込む田子の浦の海は、プランクトンが豊富で良質なしらすが育ちます。2024年の漁獲量は上々で、この日は370kgのしらすが取れました。

漁協の食堂では、朝水揚げした新鮮なしらすが楽しめます。田子の浦港「漁協食堂」の営業時間は午前10時半から午後1時半まで。ぷりぷり生しらす丼は、税込み900円です。

<訪れた人は>
「本当においしい。生しらすの臭みが全然なくて、何にもかけなくても、すいすい食べられちゃう」

駿河湾の春を告げる「しらす」です。

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