『抜け毛が多い犬種』5選 大量に抜ける毛の対策や日々のケア方法とは

犬種によって抜け毛の量の差がある理由

愛犬は抜け毛が多いと思いますか。実は犬の被毛構造によって、抜け毛の多い・少ないは変わってきます。「シングルコート(上毛のみ)」か、「ダブルコート(上毛と下毛の2層)」か、という違いによるものです。

前者は1層構造の被毛で、トリミング等でカットしない限り伸び続けますが、抜け毛は少ないです。一方後者のダブルコートは、2層構造の被毛をしており換毛期のたびに下毛が生え変わるため、必然的に抜け毛が多くなります。

なおダブルコートの犬種は、春と秋に大量に毛が抜けます。この時期は一般的に「換毛期」と呼ばれており、次の季節を快適に過ごすための「犬の衣替え」のようなイメージです。

そのため、「抜け毛が多い犬種」といえば、ダブルコートの犬種を指すことが多いです。

「抜け毛が多い犬種」とは

犬種によって抜け毛の量の違いがある理由が分かったところで、では具体的にどのような犬種に抜け毛が多いのか気になりますよね。

そこで今回は、抜け毛が多いと言われるダブルコートの犬種をご紹介します。意外に思われる犬種も入っているかもしれませんよ。

1.柴犬

柴犬の抜け毛の多さはSNSでも多く投稿されているのでご存知の方も多いでしょう。

被毛自体は短毛ですが、ダブルコートのため、びっしりと毛が生えています。春と秋の換毛期には下毛が驚くほどごっそり抜けます。

暑い夏は涼しく過ごすためにスリムに、冬はふわふわの毛で覆われてふっくらした体型に見えるほど180度印象が変わる子もいます。

2.シベリアン・ハスキー

極寒のシベリア原産の犬種のため、寒さに耐えうるよう密生した厚い被毛が特徴です。換毛期に突入すると柔らかな下毛が大量に抜けます。

大型犬のため必然的に抜ける量も増えるので、毎日の掃除を大変に感じる飼い主さんも多いです。

普段のお手入れは比較的楽チンですが、換毛期には毎日のブラッシングが必須です。

3.ウェルシュ・コーギー・ペンブローク

長めの胴体と短い足がかわいらしく、真ん丸なお尻がチャームポイント。そんなコーギーも、ダブルコートの犬種であり、密生した下毛が大量に抜けます。

もともと牧羊犬であるコーギーは、元気いっぱい運動好きな子が多いのが特徴です。

家で走り回るとあたりが毛だらけになってしまうので、毎日のブラッシングは必須です。

4.ゴールデンレトリバー

人懐っこく賢いゴールデンレトリバーは、大型犬の中でも人気が高い犬種です。さらさらとした被毛がキレイですが、長毛種なので毛の存在感が強く、体の表面積も広いので大量に毛が抜けます。大きめのゴミ袋もすぐにいっぱいになるほどです。

柔らかく長い毛質なので、換毛期には毎日ブラッシングをしないと絡まってしまい、放っておくと皮膚炎を発症してしまうことも。

同じレトリバー種であるラブラドールレトリバーも、抜け毛が多い犬種といえます。

5.ビーグル

大きなたれ耳がチャームポイントのビーグルは、『スヌーピー』のモデル犬でも知られています。短毛なので意外かもしれませんが、実は抜け毛の多いダブルコートの犬種です。

ツヤのある短い被毛はお手入れが楽チンに思えますが、見た目以上に毛は抜けます。短毛なのでカーペットや服にささってしまうこともあり注意が必要です。

「抜け毛が多い犬種」に有効な抜け毛対策や日々のケア方法

抜け毛の多い犬種を飼っていれば、愛犬の抜け毛が悩ましい飼い主さんは多いと思います。

そこでここからは、日常的に行うことのできる抜け毛対策や日々のケア方法をご紹介します。抜け毛が多い犬種の飼い主さんはぜひ参考にしてみてくださいね。

適切なブラッシング

抜け毛の多いダブルコートの犬種は、通常でも週に2~3回、換毛期には毎日ブラッシングすることをおすすめします。

犬用ブラシも様々な商品がありますので、愛犬に合ったブラシを使ってください。かかりつけの獣医師さんに相談しても良いですね。

定期的なシャンプー

シャンプーはやりすぎると必要な皮脂まで洗い流してしまい、皮膚トラブルを招いてしまうこともあります。多くても月2回程度に留めましょう。

定期的なシャンプーは抜け毛を取り除きやすくし、皮膚も清潔に保てます。

洋服を着せる、こまめな掃除

洋服を着せると服の内側に毛が付着するので、掃除も楽になります。特に体温調節の機能が低下したシニア犬におすすめです。

また、宙に舞った抜け毛によりハウスダストが増えるきっかけになることも。コロコロや掃除機などを使い、こまめな掃除を心がけましょう。

まとめ

ダブルコートの犬種は抜け毛が多いので、飼い主さんも大変ですよね。わが家にも柴犬がいるのでよくわかります。

「大切な愛犬の抜け毛も愛おしい」との思いもあるかもしれませんが、お手入れを怠ってしまうとアレルギーや皮膚炎のリスクも高まります。

愛犬の健康管理のためにも、適切な抜け毛対策を行い、上手に付き合っていきたいですね!

(獣医師監修:平松育子)

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