痩せた筒香「あぁ、大変なんだな」 “兄貴分”の胸中…復帰先は「正直どこでもよかった」

公開入団記者会見を行ったDeNA・筒香嘉智(左)と三浦大輔監督【写真:小林靖】

横浜高の先輩でDeNAでも一緒だった石川雄洋氏が筒香の古巣復帰を語った

5年ぶりにDeNAに復帰した筒香嘉智外野手について18日、横浜高の先輩で、DeNAでもともにプレーした石川雄洋氏は、後輩が古巣を選択したことについて「どこでも良かったんです」と意外ともいえる感想を明かした。その真相は――。

「正直に言いますと、僕個人としては巨人でも、DeNAでも、どこでも良かったんです。彼の人生なので。僕にとってのゴウ(筒香)は元同僚であり、友達であり、かわいい後輩でもあります。ゴウが活躍するならばどこでもいいと思っていました。それがメジャー残留であっても。応援することには変わらないので」

まだまだ頑張る5歳下の後輩への偽らざる心境だ。DeNAの初代主将だった石川氏は、2015年にキャプテンを筒香に引き継いだ。筒香はDeNAでの10年間で205本塁打613打点をマークし、チームの顔として活躍するなか、2019年オフに惜しまれながら海を渡った。それだけに石川氏は「ファンは凄く喜ぶだろうし、DeNAを選んだのは律儀な彼らしいと思いました」と述べた。

筒香の復帰は16日に発表されたが、石川氏は事前に連絡を受けていたという。「そこも律儀でゴウらしかった。『横浜なのでまた一緒に食事に行きましょう』と言ってくれました」と明かした。

「いるだけでプラスになる存在の選手っている。ゴウはそういう選手です」

筒香のメジャー移籍後もオフにはDeNAのチームメートだった村田修一(ロッテ打撃コーチ)の自宅に集まるのが恒例。たわいもない会話を楽しみながらも、筒香が痩せてみえた時期もあったという。

「あぁ、大変なんだなとは思いましたけど、特に自分から何かを言うことはなかったです。厳しいのを承知でゴウが選んだ道だから。彼からもそういったことは言ってきませんでした」

18日に行われた筒香の入団会見前の時点でDeNAは4位タイと浮上できずにいる。「チームがこんな状況だから、いい刺激になりますよ。主将もやっていたし、誰よりもチームのことを考える選手ですから。優勝へ1歩近づいたと思いますよ」。石川氏は筒香加入の大きさを推測した。

「ゴウらしく頑張ってほしい。たとえ成績がでなかったとしても、いるだけでプラスになる存在の選手っている。ゴウはそういう選手です」。スラッガーが「イシさん」と慕う“兄貴分”は愛情溢れるエールを送った。(湯浅大 / Dai Yuasa)

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