「脅迫に対処するのに忙しいんじゃないか」 最近まで連絡取っていた元NPB助っ人が語る水原容疑者の姿

水原一平容疑者【写真:Getty Images】

日本時代に面倒を見てもらったライブリー

米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手の通訳を長年務めた水原一平容疑者は、銀行詐欺罪で訴追された。大谷の口座から1600万ドル(約24億5000万円)以上を不正送金したとされている。日米に衝撃を与えた事件の波紋は広がるばかりで、日本 ハム通訳時代の水原容疑者と交流があった元投手のミッチ・ライブリー氏は米スポーツ専門局「ESPN」の取材に対し、日本での銀行口座開設などの手助けを受けたことを明かし「彼がギャンブルについて話しているのを一度も聞いたことはなかった」などと語っている。

2015年に日本ハムに在籍していたライブリー氏。「ESPN」は「オオタニの通訳ミズハラがどのようにして選手のライフラインになったのか」との見出しで記事を掲載し、本文で「彼は僕にとって日本での生命線だった。通訳は、完全に自分の延長なんだ。コミュニケーション手段も書類の作成方法もない。彼らなしでは生きられないんだよ。僕は彼らを友人として見ていた。従業員としてではなくね」というライブリー氏の談話を紹介したうえで「ミズハラは選手たちが日本に到着する前にビザの取得を手伝った。ライブリーを地元の銀行に連れていき、給与の振り込まれる口座開設を手助けした」と、水原容疑者によるサポートについて記した。

記事では「ライブリーは日本から去った後もミズハラとは連絡を取っていたという。数年前まで、同じファンタジーフットボールのリーグで遊んでいた。オオタニがドジャースに移籍する際は、ミズハラに頻繁にテキストメッセージを送っていた」とライブリー氏と水原容疑者が最近まで連絡を取り合う仲だったことも報じた。ただ、記事ではライブリー氏も苦悩している様子をこう記している。

「ライブリーは、他の人たちと同様に、自分が知る人物像と、今見ている人物像を一致させようと試みている。ライブリーの声の調子から、電話口で首を振っているのが想像できる。この一件が報じられてからミズハラには連絡していないという。『殺害の脅迫に対処するのに忙しいんじゃないかと思う』とライブリーはドライに語った。しかし、ここ数週間、ミズハラと時間を共にしたときのことを思い返している。こんなことを考えなければいけないとは夢にも思わなかった。兆候はあったのか? 何かを見逃していたのか?」

記事内では「“イエス”も“ノー”も“もしかしたら”とも言えないよ。彼がギャンブルについて話しているのを一度も聞いたことはなかった。それに意味があるかは分からない。依存症とはそういうものでしょう? それについて話したりはしない。隠すものなんだから」というライブリー氏のコメントも紹介している。

THE ANSWER編集部

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