元日ハム投手が複雑な胸中を告白 10年前の成田空港であった水原容疑者との逸話「彼なしでは…」

水原一平容疑者【写真:Getty Images】

日本時代に面倒を見てもらったクロッタ

米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手の通訳を長年務めた水原一平容疑者は、銀行詐欺罪で訴追された。大谷の口座から1600万ドル(約24億5000万円)以上を不正送金したとされている。日米に衝撃を与えた事件の波紋は広がるばかりで、日本 ハム通訳時代の水原容疑者と交流があった元投手のマイケル・クロッタ氏は米スポーツ専門局「ESPN」に対し、複雑な胸中を告白。「彼は優しい男」「彼なしでは経験できなかったことがたくさんある」など、献身的なサポートを振り返っている。

2014、15シーズンに日本ハムに所属していたクロッタ氏。「ESPN」は「オオタニの通訳ミズハラがどのようにして選手のライフラインになったのか」との見出しで記事を掲載。本文では「クロッタは最初のシーズンを札幌で一人だけで過ごし、当時の妻と息子はフロリダ州に住んでいた。しかし、次のシーズンでファイターズが沖縄での春季キャンプを終えた後、第2子を妊娠していた妻は、シーズンを家族で過ごすために息子とともに来日した。ミズハラは成田空港で彼らが乗り換えに迷うのではないかと心配し、札幌から東京に飛んで成田で会い、一緒に札幌へと向かった」と家族の来日時の逸話について記している。

当時についてクロッタ氏は「全く予想していなかった。それは彼の仕事の範疇ではない。でも、それほど優しい男なんだ」と語っている。

また本文内では「クロッタの息子が動物に夢中だったことを知ったミズハラが、円山動物園のチケットと交通手段を手配したこと、クロッタの息子の幼稚園探しを手伝ってくれたこと、クロッタの息子が体調を崩した時に病院での診察を予約し、彼らとともに病院に行って医師の話が分かるように通訳した」といったエピソードも紹介。

その中で「人口の98%とコミュニケーション出来ない状況に置かれて初めて、自分が当然だと思っていたことがそうではないと気づかされるんだ。彼(イッペイ)なしでは経験できなかったことがたくさんある。私が文化を経験できるように、間違いなく尽力してくれた」と水原容疑者の手厚いサポートがあったことについても語っている。

THE ANSWER編集部

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