関西電力が県・地元自治体に「撤退」伝える 熊ノ返山周辺の風力発電計画 山形

舟形町や尾花沢市周辺の山で事業化が検討されていた風力発電計画について、関西電力が「撤退」を決めたことがわかった。4月上旬、県や地元自治体に連絡してきたという。

この風力発電計画は、関西電力が尾花沢市・舟形町・最上町の1市2町にまたがる熊ノ返山周辺に高さ150メートル、出力4メガワットの大型風車40基の建設を目指していたもの。
去年夏、環境影響評価の第一段階となる「配慮書」の提出を予定していたが、直前の調査で計画地に国の天然記念物・イヌワシのつがいが見つかり、提出が見送られた経緯がある。

この計画について、舟形町議会の全員協議会が19日に開かれ、森富広町長が「関西電力から事業化を中止すると連絡があった」と報告したという。

関西電力は、さくらんぼテレビの取材に対し「事業実施は困難と判断し、今月上旬、県と新庄市・尾花沢市・舟形町・最上町の各自治体に撤退を通知した」とした上で、「環境保護の観点で貴重なデータを収集することができた。6月の巣立ちの時期まで調査を続け、調査結果を地元自治体に活用してほしい」と話している。

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