田中将大にささやかれる「無いものづくしの四重苦」…あと3勝で名球会のはずがいまだ2軍暮らしで「神の子」の面影なし

試合前の楽天・田中将大

名球会入りの条件を満たす、日米通算200勝まであと3勝で迎えた2024年シーズン。田中将大は偉業達成に向け、今春のキャンプでは張り切っていたという。

「2023年10月に右肘クリーニング手術を受けましたが、回復は順調のようでした。その証拠にキャンプは1軍でスタート。

オープン戦も2月24日の中日戦は1回無失点、3月6日の阪神戦は2回1失点、3月13日のオリックス戦は3回1失点と、登板ごとに投げる回数も増やしていきました。

速球も最速で146キロとまずまず。『今季は期待できるのでは』と見られていました」(楽天担当記者)

ところが、なぜかその後は2軍で調整を続けることに。3月20日のイースタン・リーグの横浜戦を最後にマウンドに上がっていない。しかも、4回途中3失点と内容もよくなかっただけに、「ケガでは?」といった憶測も呼んだ。

結局、2024年シーズンの開幕は2軍で迎え、3週間近く経ったいまも、1軍での登板はない。

「2020年のオフに楽天に復帰したんですが、ファンは2013年の24勝0敗という神がかり的な投球を期待していたと思うんです。

ところが、実際には速球の球威も変化球のキレも、あのころに比べれば雲泥の差でした。なので楽天に復帰してからの3年間は、それぞれ4勝、9勝、7勝に終わっています。まぁ、あの球威なら仕方ないでしょう」(同)

今季に向け、 “無くしたもの” は球威だけではなかった。

「日本球界復帰を後押ししてくれ、よき理解者だった石井一久監督が退任してしまった。調整法なども任せてくれていましたから、今江新監督になって戸惑いもあると思います。

また、安楽智大のパワハラ事件では、関与疑惑までが取り沙汰され、選手たちからの信頼までも無くしています。

田中はYouTubeチャンネルをやっていて、登録者数が21万人を超えています。復帰した3年前あたりは100万回視聴もあったし、50万回超えはザラでした。

ところが、最近アップされたものの視聴回数はせいぜい1万回。時には1万回すら割ってしまうこともある。ファンからもカリスマ性が無いと見限られたのでしょう」(野球ライター)

かつて野村克也監督から「マー君、神の子、不思議な子」と言われた田中だが、いまは “無いものづくしの四重苦”。200勝までわずか3勝に迫りながら、現在の田中はとてつもなく遠い数字と捉えているのかもしれない。

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