松井裕樹、21試合11登板のフル稼働で心配される勤続疲労…あらゆるシチュエーションでの登板で「たんなる便利屋」との声も

力投する松井裕樹(写真:AP/アフロ)

2024年4月17日、パドレスの松井裕樹が、ブルワーズ戦の7回2死一、三塁の場面で3番手として登板。最初の打者にこそ四球を与えたが、次打者には力強いストレートで三振に仕留め、3ホールドめをあげて勝利に貢献した。

これで松井は6試合連続無失点で、通算2勝0敗3ホールド。防御率は驚きの0.90だ。

しかし、特筆すべきは投球内容だけではない。この日もマウンドに上がったことで、登板数は両リーグトップの11となった。パドレスは21試合をこなしたが、松井は2試合に一度の割合で登板していることになる。

「22試合中11試合の登板は、明らかに投げすぎですね。メジャーでは1974年にドジャースのマイク・マーシャル投手が、年間106試合登板という、とてつもない記録を残しました。

松井はそこまではいかないにしろ、このままのペースなら年間80試合を超えてしまいます。あらゆるシチュエーションで登板しており、現状は “たんなる便利屋” となってますね。

まあ、新加入なので、序盤は試合の展開に関係なく投げさせることはあります。適材適所を見極めるためです。ここまでキッチリ結果を残していますから、今後はリードしている展開だけに登板するでしょう」(現地記者)

まさに大車輪の活躍でブルペン陣を支えているが、楽天時代の担当記者は、やはり登板過多を心配する。

「松井は、楽天ですでに500登板と200セーブを達成しています。ですから、勤続疲労は相当あると思いますね。過去には太腿や腰を痛めて離脱したこともありましたし、今年のキャンプでも腰の違和感から一度、登板を飛ばしています。

今後はリードしている場面での登板に限られるでしょうが、それでも適度に休養を入れたほうがいいでしょうね」

パドレスは、毎年期待されながらナ・リーグ西地区でドジャースに大きく差をつけられてきた。だが、今年はいまのところ投打が噛み合って、ドジャースとは1ゲーム差の2位。好調であれば好調なほど、松井の登板は増えてくるだろう。

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