キコリカフェでほっこりと 南会津・協力隊の茶円さん、6月開店

「南会津は自然や文化が豊かな地域。足を運んでほしい」と話す茶円さん夫婦

 南会津町地域おこし協力隊の茶円(ちゃえん)秀介さん(33)は6月1日、同町の舘岩地区に「キコリカフェ」をオープンする。建物には木材をふんだんに活用し、山小屋のような雰囲気の中、パンやコーヒーを味わうことができる。茶円さんは「木のぬくもりを感じながら、ほっこりとした時間を過ごしてほしい」と呼びかける。

 茶円さんは愛知県出身。JR東日本に勤め、主に東京都で駅周辺の都市開発を担当。ビル建設などの大規模事業に携わるうちに、大都市での仕事に限界を感じるようになり、脱サラを決めた。南会津町には観光で訪れた縁があり、妻いずみさん(33)と共に町地域おこし協力隊に手を挙げた。

 「地域のためになることをしよう」。協力隊1年目には、6次化商品の開発に取り組んだ。そば粉を使った焼き菓子を道の駅で販売するなどした。2年目には、民間企業の木造モデルハウスを貸別荘として国内外に案内した。スキー観光や仕事の宿泊先として、年間を通して利用客で埋まるようになった。

 「舘岩地区には、気軽に集えるカフェが少ないと思った」と茶円さん。現在は家具・木材販売店「きこりの店」内で、キコリカフェの開店準備を進めている。自家製パンや軽食、ドリンクなどを提供するのに加え、子育て世帯のためのキッズスペースを設ける。また5月10日まで、クラウドファンディングで開店資金を募っている。

 茶円さんは「南会津は自然や文化など『古き良き日本』が色濃く残っている地域。ぜひ足を運んでほしい」と話している。問い合わせはキコリカフェ事務所(電話080.6957.2983)へ。

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