不動産会社の女性経営者が教える! 賃貸物件に住む際にチェックすべき「防犯対策5選」

不動産会社の女性経営者が教える! 賃貸物件に住む際にチェックすべき「防犯対策」

【女性が知っておくべき「賃貸物件」基本のき】vol.52

――女性がひとり暮らしをするなら、絶対にすべき”防犯対策”について教えてください!

1.「夜に人通りの少ない道を歩かない」

平出さん 仕事の帰りが遅い日や飲み会の帰りなど、夜遅い帰宅が原因で痴漢にあったという話はよく聞きます。夜道を歩く際はできるだけ人通りが多く、明るい道を選んで帰るようにしてください。ひとり暮らしを始めたら、人通りや街灯があるかはチェックしておき、安心できるコースをいくつか決めておくといいと思います。夜にスマホを見ながらゆっくり歩いたり、音楽を聴きながら帰宅することもできればやめておいたほうがいいです。

2.「洗濯物を干すときは下着泥棒に注意」

平出さん 外に洗濯物を干すときは、女性がひとり暮らしをしていることがわからないようにすることが大切。下着だけは室内に干すか、他の洗濯物に囲んで見えないようにしましょう。男性用の下着を用意しておいて一緒に干すのも効果的だと思います。浴室乾燥機がある物件であれば、室内干しが手軽にできるため便利です。コインランドリーを利用する場合は、絶対に下着は入れないでくださいね。私の実体験ですが下着だけを盗まれたことがあります。

3.「ゴミを捨てるときは個人情報がわからないようにする」

平出さん マンションの共有部にごみ捨て場があるといつでもごみを捨てられるため便利なのですが、誰かにごみ袋を開けられ、個人情報が漏れてしまったケースもあるため要注意。個人情報が書いてあるような書類はシュレッダーにかけたり破いてから捨てるなど対策をするようにしましょう。またSNSで発信した内容から家を特定されてしまうこともあります。匿名で実名を出していなくても、SNSにあげている内容や場所で家を知られてしまうケースは珍しくありません。自分が住むマンションの外観、部屋の内観、窓からの景色など、家が特定されてしまう可能性がある写真をアップすることは控えてください。

4.「玄関前の照明は明るくなるようにする」

平出さん 共用廊下に照明がついている物件がほとんどだと思いますが、物件によっては照明がない場合や暗い場合があります。そういった物件を選んだ場合は、個人でライトを購入したほうがいいです。センサーがついていて人が通るとライトがつく商品が売られていますし、2,000円前後でネットやホームセンターで購入できます。共有部の照明が切れていることに管理会社が気付いていない場合もあるため、照明がついていないことを見つけたらすぐ管理会社に連絡するようにしましょう。

5.「上階でも窓は閉める」

平出さん 私の友人の話ですが、3階に住んでいたため窓を開けて寝ていたら、ベランダに人がいることがわかり急いで警察を呼んだというケースがありました。ベランダは人が侵入しやすいので、住んでいる部屋が1階より上だとしても、必ず鍵をかけるようにしてください。

――平出さんがひとり暮らしを始めるなら、これだけは最初に絶対にやっておく、準備しておくという防犯対策があれば教えてください!

平出さん 鍵交換はしておくべきだと思います。鍵交換が任意の物件もたまにあるのですが、鍵交換をしないで賃貸物件に入居したところ、前の入居者に”空き巣”に入られてしまった話を聞いたことがあります。犯人が部屋にいるときに帰宅し、ロフト付きだったため犯人はロフト部分に隠れてしばらく身を潜め、入居者がお風呂に入った隙に逃げたそうです。聞くだけも怖い犯罪ですよね。初期費用に”鍵交換費”の記載がされていない場合は、鍵交換をしてくれる物件なのかを必ず確認するようにしてください。

また、犯罪の被害にあうのは帰宅中が多いため、周辺環境についても確認してほしいです。1人で夜道を歩く時間が長い分だけ被害にあうリスクは上がってしまいますから、私だったら駅から家までの距離が遠くない物件を選びます。交番や警察署が近くにあると、犯罪発生件数が少なくなるというデータもあるため、引っ越したら交番と警察署の場所も確認しておくようにしてください。


楽しいひとり暮らしを始めるために知っておこう

いかがでしたか。女性のひとり暮らしは賢く丁寧に。ひとり暮らしを検討している人は、今回のポイントをぜひ参考にしてみてください。

教えてくれた人
株式会社東京女性不動産 代表取締役社長 平出雅美さん

© マガジンハウス