「孫に頼まれたのですか」電子マネー購入に来た高齢者に声かけ、コンビニ店員が詐欺防ぐ

感謝状を贈られた長濱さん、吉野さん、露木さんと奈良署長(左から)=4日、茅ケ崎市

 茅ケ崎署はこのほど、特殊詐欺被害を防止したファミリーマート茅ケ崎中島店従業員の星野泰貴さん(28)と、行方不明になっていた高齢女性を保護した自営業の長濱龍一さん(43)に感謝状を贈呈した。

 星野さんは3月19日、電子マネーの購入に訪れた高齢男性の様子が気になり、「お孫さんに頼まれたのですか」と声をかけた。男性がパソコンメーカーの指示を受けた旨の話をしたため、露木香貴店長(45)を通じて同署に通報。パソコン修理保証費用名目の特殊詐欺を防いだ。

 長濱さんは同25日夜、乗用車を運転中、同市赤羽根の路上に座り込んでいる高齢女性を発見。「大丈夫ですか」と声をかけて保護し、自宅まで送り届けた。

 星野さんは「特殊詐欺がこんなに身近で起きるとは。声かけが被害防止につながって良かった」と話し、長濱さんは「日頃から高齢者と話す機会が多く、当たり前のことをしただけ」と振り返った。

 奈良英俊署長は「警察に代わって茅ケ崎を守っていただいた。地元愛、高齢者への思いやり、大きな勇気に感謝する」と謝意を述べた。

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