神戸・中央市民病院 開設100周年 「1年365日24時間断らない救急医療」 手術ロボット導入も

神戸市立医療センター中央市民病院(神戸市中央区)

神戸市内全域の医療の中核を担う、神戸市立医療センター中央市民病院(神戸市中央区)が開設100周年を迎えました。

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1924年、神戸診療所として開設した同院。阪神・淡路大震災や新型コロナウイルス感染症など、大きな災害や危機を乗り越え、市民の生命を守る“最後のとりで”として神戸市内全域の医療の中核を担ってきました。

診療科目数34科目、病床数768床を有する同院では、年間2万6千人の救急患者を受け入れており、厚生労働省が発表する救命救急センターの評価結果において、全国の施設のなかから10年連続1位を獲得しました。

これは、重篤な患者への診療機能、地域の救急搬送や救急医療体制への支援機能、救急医療の教育機能、災害対策など、救急に関する4つの機能を45項目で評価するもので、それぞれで満点評価された実績を誇ります。

同院が掲げる「1年365日24時間断らない救急医療」は、救命救急センターの医師に加え、各診療科に所属する約20名の医師や看護師、薬剤師、検査技部門の職員が当直を行うだけでなく、各診療科が連携することで実現されています。

さらに、立体画像を見ながら遠隔操作で手術を行う最新の手術ロボットを使用し、年間400件を超える手術を行っています。2022年からは、神戸医療産業都市から誕生した国産の手術ロボット「hinotori TM」が導入されました。

神戸市立医療センター中央市民病院は、脳卒中やガンの相談窓口を設け、看護師やソーシャルワーカーが対応しています。ほかにも、病気の体験者がその経験を話すことのできる会や、病気に関する正しい知識を説明する会も開催しています。

早期発見・早期治療で療養をしながら仕事をする人も増え、就労相談も増加しているいま、患者総合支援センターとして地域の病院との連携にも力を入れているそうです。

事務局長の南部法行さんは、開設100周年を迎えたいま、これから先の100年について、「市民の生命を守る“最後のとりで”という存在は、100年後も変わることはない。地域の医療機関との連携を大切にしながら、次世代の医療に取り組み続ける」と話しました。

※ラジオ関西『サンデー神戸』2024年4月7日放送回より

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