大震災の復興や防災を研究・発信し命守る 岩手県内2団体が始動

㊧意見を出し合いながら避難所運営ゲームを体験する学生、㊨東日本大震災の復興課題などを共有するいわて防災復興研究会の会員ら

 東日本大震災の復興や防災を研究・発信する岩手県内の2団体が20日、本格始動した。県外も含めた大学教員や官民有志でつくる「いわて防災復興研究会」は復興の検証と防災の2本柱で学びを深め、県立大公認の学生団体は防災教育や避難訓練を支援する。「次の災害」を見据え、教訓を各地に伝えようと決意する。

 【いわて防災復興研究会】盛岡市の県立図書館で会合を開き、会員20人を含む約70人が参加。代表発起人の佐藤博・県国際交流協会理事長(前県教育長)が「今こそ、さまざまな主体が持続可能な地域の姿を共有しながら復興や防災を議論する必要がある。過去から学び、未来のための伝承・発信を実践する」と設立を宣言した。

 【県立大学生団体】滝沢市の同大でキックオフイベントを行い、団体名を「FROM(フロム)」と発表した。地域の防災力向上や人材育成に取り組む同大防災復興支援センターの活動推進を担う。

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