徳井義実が初監督作品への思い語る!沖縄国際映画祭に登場

監督デビューを飾った徳井義実。

沖縄県で開催中の「島ぜんぶでおーきな祭-第16回沖縄国際映画祭-」で20日、映画祭の連携企画として別府短編映画制作プロジェクト制作の第3弾として齊藤工が監督を務めた映画『縁石 ふちいし』、第5弾としてチュートリアルの徳井義実が監督を務めた『喝采は聞こえない』の上映が行われた。舞台あいさつに『縁石 ふちいし』主演の安部賢一、『喝采は聞こえない』から徳井監督が登壇した。

別府短編映画制作プロジェクトとは、温泉の魅力あふれる別府の街全体と、昭和24年に創業してから70年以上にわたって映画を届けてきた一方で、現在は厳しい状況が続く別府ブルーバード劇場を再び元気づけるため、街と市民が協力しあい、エンターテインメントが持つポジティブなパワーを持った映画を制作しようと動き出したプロジェクト。 別府市を舞台に日本屈指の映画監督がリレー方式で、それぞれのオリジナル短編映画を制作する。

本作で初めてメガホンを取った徳井は、今回の経緯について「知り合いから、別府で短編映画を撮っているのだけれど一緒にやりませんか? と誘われて、自分がいつもやっているようなYouTubeを作るノリで参加したら、ラインナップみたとたん有名な監督さんや、齊藤工くんが名前を連ねていてもう、あかんあかん! ってなりました」と話し、会場の笑いを誘った。また、監督のほかに脚本、撮影、出演、音楽も担った徳井は「あのエンドロール、いややねん! 品川みたいやん! 全部オレがやりましてん! みたいに映るからさ」と照れながらも「撮影に関しては、ダンスシーン以外は自分で自分のカメラを総動員して、慣れないジンバルも使ったりして、全編僕が撮りました。撮影の仕事と監督の仕事と、ずっと何かしらやることがあって思っていた以上に大変でした」と撮影を振り返った。

撮影の中心となった別府について聞かれると、「本当にいいところで、この映画の撮影で5日くらいいたんですけど、めちゃくちゃハマってしまって。特別な磁場でも発生してんのかってくらい、すごく特別な感じがありました」と話した。

また、映画『縁石 ふちいし』で主演を務めた安部は、齊藤監督の演出を振り返り、「とても大切なシーンでは、作品の音楽を担当したharuka nakamura監督の音楽を流してくださったり、役者の気持ちに寄り添ってくださる方なんです」と話した。舞台あいさつの最後には「撮影をした別府は大分県出身の自分にとっては故郷でもあり、すごく大切な場所です。コロナになって、仕事もなくなり、外にも出られない状態が続いて、光が見えなくなっていたときに、光を射してもらった。当時のことを考えるとちょっとうるっときてしまいます」と言葉を詰まらせた。(取材・文:森田真帆)

※監督名義の場合は「齊藤工」、俳優名義の場合は「斎藤工」が正式表記。

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