長谷川博己『アンチヒーロー』4月期ドラマ「一強」の断トツ視聴率 木村拓哉も参戦『VIVANT』式宣伝でも圧勝か

※画像はTBS日曜劇場『アンチヒーロー』 公式X『@antihero_tbs』より

4月21日、長谷川博己(47)主演の連続ドラマ『アンチヒーロー』(TBS系/夜9時~)の第2話が放送される。

『アンチヒーロー』は長谷川演じる弁護士・明墨(あきずみ)が、限りなくクロに近い被告人を無罪にする姿を描く逆転パラドックスエンターテインメント。

「主演の長谷川さんは、『女性自身』(光文社、4月16日発売)に個人事務所が昨年9月の決算で1400万円の赤字になったことが報じられ、また多忙で疲れているのか4月11日、番宣で出演した同局の朝のニュース番組『THE TIME,』に豪快な寝坊で遅刻したことなどから、“大丈夫かな?”と心配する声もありましたよね。

しかし、『アンチヒーロー』の第1話(4月14日放送)はそういった不安の声を吹き飛ばす絶好調ぶりで、4月期ドラマの断トツトップの視聴率でしたね」(ワイドショー関係者)

『アンチヒーロー』第1話の世帯視聴率は11.5%、個人7.0%、そして、現在テレビ界が最重要視している13~49歳のコア視聴率は4.5%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)と非常に高かった。

ドラマ制作会社関係者は話す。

「実は、4月クールの連続ドラマは、日曜劇場の『アンチヒーロー』以外が絶不調なんです。ほとんどの作品がコア視聴率3%未満と、リアルタイムで見られていない状況で、『アンチヒーロー』は一強状態。

『アンチヒーロー』が放送されているTBSの日曜劇場枠は、最も数字が取れる枠と言われてきましたが、堺雅人さん(50)主演の23年7月期ドラマ『VIVANT』を最後に、徐々に数字を落としていっているところがありました」(前同)

23年10月期の鈴木亮平(41)主演の『下剋上球児』、24年1月期の西島秀俊(53)主演の『さよならマエストロ』は、どちらもコア視聴率3%がそこそこ。最終回にコア視聴率が10%を超えたモンスタードラマ『VIVANT』の反動なのか低調となっていたが、『アンチヒーロー』の初回は『VIVANT』以来の好調なスタートを切ったのだ。

■視聴率俳優が実力を見せつけた

「長谷川さんは“視聴率俳優”ですよね。安藤サクラさん(38)の夫役で出演したNHK連続テレビ小説『まんぷく』(18年度後期)は、過去2年間で最高値の期間平均視聴率21.4%を記録。主演のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』(2020)は世帯平均視聴率14.4%で堺雅人さんの『真田丸』(2016)以来4作ぶりに14%を超えるなど、近年は素晴らしい結果を残しています。

『アンチヒーロー』も、それを証明するかたちになりましたね」(テレビ誌編集者)

【以下、『アンチヒーロー』第1話のネタバレを含みます】

『アンチヒーロー』第1話は、勤務先の工場の上司を殺害した容疑をかけられている緋山啓太(岩田剛典/35)を、主人公の明墨正樹(長谷川)たち弁護士サイドが無罪にするため奮闘する様子が描かれた。しかし、その過程で嘘の法律を使って検察側の証人を脅したり、子どものあやふやな記憶力を悪用したようなシーンもあり、長谷川演じる正樹が単純な正義の弁護士ではないことが示唆されている。

第2話は、4月15日に行なわれた最速試写会で「ラスト10分に衝撃の新展開」があることが明らかになっていて、多くの参加者がその展開に驚愕したという。

「第2話のラスト10分では驚きの展開が待っているということで、“無罪になるけど本当に犯人だったのでは”とか“無実を証明できず主人公の敗北で終わるのでは”といった考察、展開予想がX(旧ツイッター)では多く飛び交っていますね。

『アンチヒーロー』は『VIVANT』と同じく、事前にドラマの詳細をほとんど明らかにしない方針で、情報量がまだまだ少ない。ですので、視聴者を“裏切る”展開を期待する声も非常に多いですね」(前同)

■『VIVANT』方式をキムタクも実践しているというが……

『アンチヒーロー』のプロデューサーは、『VIVANT』と同じ飯田和孝氏だ。『VIVANT』でも主人公の“職業”で裏切りの展開があったように、『アンチヒーロー』でも大きな仕掛けがあるのでは、と期待、注目するファンは多いのだ。

「『VIVANT』の大ヒットを機に、他局でもあらすじや細かい人物設定をギリギリまで明かさないで宣伝を行なったり、公式SNSを駆使するなどして“考察”を煽るドラマが増えつつあります。

この4月期ドラマで言えば。4月9日スタートの石原さとみさん(37)主演の『Destiny』(テレビ朝日系)や、24日に第1話が控えている『Believe-君にかける橋-』もそうですよね」(前出のテレビ誌編集者)

『Believe』は、木村拓哉(52)主演のテレビ朝日開局65周年記念ドラマ。3月13日配信の『文春オンライン』では、木村の意向でキャスト・あらすじを公開しない『VIVANT』式の宣伝戦略を採っていると報じられていた。

だが、公式キービジュアルで出演者の“背中だけ”を解禁した4月11日より前、3月の時点で上川隆也(58)、竹内涼真(30)、斎藤工(42)ら、詳細な出演情報が一部メディアに報じられてしまい、『VIVANT』的な秘密宣伝が決まらなかったところもある。

「それに比べると、やはり“本家”である飯田プロデューサーの作品だけに、『アンチヒーロー』は情報の出し方が巧みな印象を受けます。TVerで3月31日と4月14日に考察のヒントを小出しにする動画を投稿したり、第2話の衝撃展開を煽る試写会動画を公開したりと、視聴者に興味を抱かせるのが、本当に絶妙ですよね。

第1話の視聴率は4月期の連ドラで断トツトップですし、主演も視聴率俳優の長谷川さん。そこに驚きのストーリー展開、さらには巧みな宣伝戦略も加わるとなれば、『VIVANT』以来の大ヒットドラマが誕生しても不思議ではないでしょうね」(前同)

多くの謎が張り巡らされている『アンチヒーロー』。『VIVANT』のような、考察が飛び交う大沸騰状況を作り出せるだろうか――。

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