【F1】ストロールに追突&逆ギレされた〝被害者〟リカルドが放送禁止用語で大激怒

RBのダニエル・リカルド(ロイター)

F1中国グランプリ(GP)が21日に開催され、アストンマーティンの〝ドラ息子〟ランス・ストロールに凡ミスで後方から追突されてリタイアを強いられたRBのダニエル・リカルドが、レース後に大激怒した。

ストロールはセーフティーカーが入って隊列が組まれていた27周目に、各車の間隔が詰まってコーナーを曲がる際、ブレーキが大幅に遅れて前にいたリカルドの真後ろに追突。リカルドのマシンは浮き上がって底部分に深刻なダメージを負うことになり、その影響で無念のリタイアを強いられた。

まるで素人が起こすような前方不注意の〝凡ミス〟だったが、ストロールは事故直後にチームの無線で「このアホが急ブレーキをかけやがった」と〝被害者〟のリカルドに暴言を発して逆ギレ。さらに10秒のペナルティー裁定に対しても「信じられない! まるでジョークだな」と言い放った。

アストンマーティンのオーナーの父ローレンス氏の威光を笠に着るストロールはかねて批判されているが、今回の〝暴挙〟には普段温厚な人柄で知られるリカルドもついにブチ切れた。

英紙「ミラー」などがリカルドのレース後のコメントを詳報。「彼が何をしているのか、頭がどこにあるのかは分からないが、あの状況で彼がしなければならないのは私のことを心配することだけだ。しかし、彼は明らかにそうではなかった」とストロールの態度に不満をあらわにした。

そして、ストロールがリカルドに向けて発した侮辱的な言葉を確認すると大噴火。「徐々に落ち着きを取り戻し始めたところで、ランスがこの事件についてどう考えているかを聞かされた。どうやら僕がアホで、僕のせいらしい…」と怒りに声を震わせるリカルド。そして「それがはっきりしていて、しかもセーフティカーの後ろだ。前の車を見るしかやることはない。先頭が何をするかは予測できない。レースはコントロールラインまで始まらない。言いたいことは極力言わないようにしているが…あいつはク○だ! 僕は親切だが、でも、もしあいつがそう思っているのなら…」と激高した。

F1界きっての人格者として知られるリカルドをブチ切れさせたストロール。両者の遺恨は波紋を呼びそうだ。

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