正社員採用の意向減少 2024年度中国地方 人材獲得競争激しく中小企業は諦め?

 帝国データバンク広島支店によると、2024年度に正社員を採用する意向がある中国地方の企業は60・7%で、前年調査より3・3ポイント下がった。下落は2年連続。同支店は「人手不足を背景に人材の獲得競争が激しく、採用を諦める中小企業が増えた可能性がある」と指摘する。

 「採用予定はない」は28・3%と前年より3・0ポイント上がった。採用予定数が前年より「増える」とした企業は21・7%と0・3ポイント上昇。「減る」は10・2%と2・9ポイントアップした。「変わらない」は28・8%と6・5ポイント下がった。「分からない」は11・0%だった。

 正社員を採用する意向のある企業の割合は、この10年で最高だった15年度の67・9%と比べると7・2ポイント低い。「競合他社のような好条件を提示できない」「日本人を雇用したくても募集がなく、外国人しか選択の余地がない」と厳しい状況を訴える企業もあった。

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