EmpowerUs、業務効率化のための積算代行業務など強化

EmpowerUs(額賀達也社長、東京都世田谷区)は、積算業務の代行サービスなどを通じて、建設業の業務効率化に貢献する事業を強化している。

建設業界が2024年問題に直面する中で、業務効率化に向けた取り組みが今まで以上に求められている。EmpowerUsでは、積算・設計業務をサポートする「Mikata」というサービスを通じて、建設業界の業務効率化をバックアップしている。

「Mikata」は、物件の図面やデータ化したい資材見積書などを共有するだけで、積算業務を代行するというもの。EmpowerUsは、社内外に100名程度の人材を確保しており、資料共有から早ければ1週間で積算業務を終わらせることが可能だ。また、建築・電気設備・機械設備・改修など様々な工種に対応している。

資料共有から早ければ2週間で積算業務が終わる「Mikata」

積算業務終了後、抽出したデータを指定の内訳書形式に加工し、納品する。

積算業務については、現在でも図面をもとに手拾いしている建設業者が多く、多大な時間と労力を必要とする業務になっている。また、積算業務が遅れることで、見積提出までの時間も長くなってしまい、時には失注する懸念もある。

逆に言うと、この部分を外部化することで、業務負荷の削減や効率化を大きく進めることができるというわけだ。

同社によると、「Mikata」を導入することで、見積作成業務時間を63%も削減することが可能だという。

設計業務の一部請負などにも対応

EmpowerUsの額賀社長

同社の額賀社長は、「積算業務などを効率化することで、本来、注力すべき職務に集中してもらうための環境を提供していきたい」と語っており、積算業務に限らず、設計業務の請負なども行っている。とくに設備設計など、一部の設計業務を請け負うことが増えているという。加えて、施工図の作成を代行するといったサービスも提供している。

さらに、現場管理業務の代行も行っている。働き方改革の影響によって社員の土日出勤が難しくなる中で、「土日だけ管理をお願いしたい」といった要望が増えてきているという。

同社によると、これまでは公共物件の積算業務代行などのニーズが多かったが、最近になって民間の物件でも要望が増えてきているそうだ。

2024年問題に直面する中で、どの業務に集中すべきかを検討し、アウトソーシング化できる業務は外部に依頼していくというスタイルが、今後、さらに増えていくことになりそうだ。

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