V長崎 今季初の4連勝! 横浜Cに1-0、上位対決を制す

【V長崎―横浜FC】前半37分、ゴールを決めて喜ぶV長崎のエジガルジュニオ=諫早市、トランスコスモススタジアム長崎

 明治安田J2第11節最終日(21日・トランスコスモススタジアム長崎ほか=5試合)2位のV・ファーレン長崎は4位の横浜FCに1-0で競り勝ち、今季初の4連勝を飾った。通算7勝3分け1敗の勝ち点24で、首位の清水と勝ち点1差。
 V長崎は前半37分、モヨの右クロスをファーサイドのエジガルジュニオが合わせて先制。前半を1-0で折り返した。追加点を狙うV長崎は後半26分にフアンマと澤田を投入。28分に増山から縦パスを受けた澤田が放ったシュートは惜しくもポストに嫌われた。その後は横浜FCに押し込まれる時間帯もあったが、GK原田を中心に粘り強く守り、3試合ぶりの無失点で逃げ切った。
 秋田は千葉を2-1で退けて5試合負けなし。水戸は山口に2-1で逆転勝ちして開幕戦以来の白星を飾った。鹿児島は栃木を2-1で下して7試合ぶりの勝利。いわきは大分に2-0で快勝した。
 第12節は27、28日、各地で計10試合を実施。V長崎は27日午後2時から前橋市の正田醤油スタジアム群馬で最下位群馬と対戦する。

◎「自分たちを信じて」 上位対決制す

 「積み上げてきたものを、自分たちがどれだけ信じてやれるかだ」
 J1から降格してきた横浜FCとの一戦を前に、V・ファーレン長崎の下平監督は選手をこう鼓舞してピッチに送り出した。第10節を終え、リーグトップタイとなる22得点。対する横浜FCは失点が2番目に少ない堅守のチーム。V長崎は自分たちの力を信じ、5バック気味で守る相手のゴールをこじ開けて上位対決をものにした。

【V長崎―横浜FC】後半21分、V長崎のGK原田(左)がクロスボールに果敢に飛び込む=トラスタ

 積み上げてきた攻撃が実を結んだのは前半37分。右サイドから左サイド、中央、そして再び右サイドへとボールを動かして揺さぶる中で、エジガルジュニオのマークが緩くなった。右サイドのモヨがGKとDFの間に速いクロス。「モヨのクロスを信じて待っていた」というエジガルジュニオがDFの背後から前に出て押し込んだ。得点ランキングトップを走るストライカーがきっちりと仕事をした。
 守備陣もやるべきことをやり切った。相手の得点源であるセットプレーでは、GK原田が「自分が先に触ることで状況は変わる」と果敢に前に出てはじく。両サイドは米田とモヨが1対1で負けずに体をぶつけた。センターバックの田中とリーグ戦初先発の櫛引は細かく連係を図りながら立ちはだかる。全員が局面で最後まで戦い続けた。
 昇格を争う強敵からの勝ち点3。指揮官は試合前に投げかけた言葉を振り返り、「選手たちが信念を持って応えてくれた。非常に大きい成果」とたたえた。ただ最後に「追加点を奪えるチームにならないといけない」と付け加えることも忘れなかった。公式戦11試合負けなし。それでもなお、まだ積み上げるべきものがある。

© 株式会社長崎新聞社