コントロールを磨く為に侍JAPAN監督/井端弘和が少年野球時代に取り組んでいたこととは!?【少年野球 デキる選手はやっている「打つ・走る・投げる・守る」】

教えて井端さん!高校入学前まで投手だった

プロ野球選手になるような人は、小学校や中学校では投手をやっているものです。井端弘和選手もそうでした。だから投手マインド(心)を持ち合わせていますし、一塁送球も素晴らしい球を投げるのです。

投げる距離をだんだん広げる

――コントロールを磨くことに関して、井端さんご自身の少年野球時代の練習法はどんな感じでしたか?

井端弘和の答え

「思ったところ」や「ストライク」が投げられない選手は、いきなり正規の14メートル(低学年)や16メートル(高学年)から投げるのではなく、最初は10メートルくらいから投げ始めればいいと思います。「3球ストライクが続いたら1メートルバック」を繰り返していくのです。3球ストライクが続くということは「いいフォームで投げている」という証明ですから、その投げ方、リリースポイントを確認した上でステップアップしたわけです。

ほかにも「壁当て」で四隅(内角高め、内角低め、外角高め、外角低め)を狙ったりしました。私が小学生の軟式野球時代は週5日の練習がありました。中学生のシニアで硬式野球になってからは日曜日の週1日の練習・試合になりました。硬式球になって、「壁当て」は不可能になりましたし、近所にキャッチボールをする相手も少なくなりました。

週1日のプレーでいきなりマックスに持っていったら、筋力的に負担がかかって肩ヒジを痛めます。とはいえ、ある程度は負荷をかけてあげなくてはいけないので、火曜日・木曜日あたりにキャッチボールをして肩を作りました。1週間、中1日ずつのローテーションで、週2日はノースローデーのような感じです。

【出典】『少年野球 デキる選手はやっている「打つ・走る・投げる・守る」』 著:井端弘和

【書誌情報】
『少年野球 デキる選手はやっている「打つ・走る・投げる・守る」』
著:井端弘和

侍JAPANの日本代表監督、井端弘和氏が指導する少年野球の基本的プレー解説書。野球の根幹になる「打つ」「走る」「投げる」「守る」の4つのプレーに関して、初級・中級・上級の難易度別にステップアップできるよう写真とイラストで丁寧に解説します。世界を代表する選手も、日本の部活でプレーする選手も、この4つの基本に関して特別違うことをするわけではありません。確実にプレーを習得しステップアップしていくことで、世界レベルの基本に迫れます。「教えて井端さん」の野球コラムも章ごとに掲載。少年野球をプレーする生徒、指導者にとって、基本を見直したり、知ってるようで知らなかったプレーを見直す、必読の一冊です。

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